Google スプレッドシートでテラバイト規模のデータの分析がさらに簡単に
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 7 月 1 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Google Cloud では、複雑なクエリを記述できる専門家だけではなく、誰でもデータの力を利用できるようにしたいと考えています。企業が新しい社会に対応する際には、有用なデータに従業員がアクセスして、情報に基づいた意思決定をすばやく行い、ビジネスの成果を向上できるようにすることが重要です。この目標を実現するために、誰でも Google スプレッドシートを使用して膨大なデータセットを簡単に操作できるようにしました。また、データの準備と分析の自動化に役立つインテリジェントな新機能も追加しています。
組み合わせることでさらに便利に: BigQuery + Google スプレッドシート
本日、Connected Sheets の一般提供が開始されました。これは、BigQuery データ ウェアハウスの処理能力とスケーラビリティを、使い慣れた Google スプレッドシートで利用できるようにする機能です。Connected Sheets を使用すると、SQL のようなコンピュータ言語の特別な知識がなくても、数十億の行やテラバイト規模のデータを Google スプレッドシートで分析できるようになります。BigQuery と Google スプレッドシートがライブ接続されたことで、パソコン用のスプレッドシート アプリケーションとは異なり、データが最新の状態に維持され、Google のセキュリティ アーキテクチャによって保護されます。組織の全従業員が、使い慣れた Google スプレッドシートの機能(ピボット テーブル、グラフ、数式など)をビッグデータに適用してすばやく分析情報を取得できるので、分析の専門家に頼らなくて済むようになります。
Connected Sheets のベータ版プログラムを先行利用したお客様は、そのメリットを実感しています。グローバルなプロフェッショナル サービス企業である PwC は、従業員がテクノロジーとデータをもっと活用できるようにする取り組みの一環として Connected Sheets を使用しています。PwC でグローバル チェンジ マネージャーを務める Peter Van Nieuwerburgh 氏は、次のように述べています。「当社で導入されているダッシュボードは 3 テラバイト以上のデータを扱っています。これは一般のスプレッドシートでは処理するのが難しいサイズです。Connected Sheets では、データをスプレッドシートに読み込むというより、データベースにあるデータに直接アクセスしているように利用できます。データにアクセスして、とても簡単に分析と可視化を行うことができるので、とても便利です。」
分析情報をすばやく取得
Google では、Google スプレッドシートに Google AI をネイティブに組み込む開発を継続しているため、分析の専門家だけでなく、誰でもすばやく簡単に、データに裏付けされた意思決定を行うことができます。たとえば、簡単な英語でデータについて質問したり、おすすめのグラフやピボット テーブルを表示したりすることができます。本日は、今後リリースを予定している、Google AI を活用した新機能をご紹介します。これらの新機能により、さらに迅速に分析情報を取得できるようになります。
自動データ入力 今年後半に、Google スプレッドシートの Smart Fill 機能がリリースされます。この機能は、列間のパターンを検出して学習し、インテリジェントなデータ オートコンプリートを行います。たとえば、氏名が入力された一連の列を、姓の列と名の列に分けたいとします。名を列に入力していくと、Google スプレッドシートがパターンを自動的に検出して対応する数式を生成し、残りの列をオートコンプリートします。少ないミスで素早く記述できるように支援する Gmail のスマート作成機能と同様に、Google スプレッドシートの Smart Fill を使用すると、データ入力が速くなり、ミスが起こりにくくなります。
- クリーンなデータによる、確信を持った意思決定 データを使って重要な意思決定を行う前に、そのデータが一貫していて間違いがないことを確認することが大切です。間もなくリリースされる Google スプレッドシートの Smart Cleanup 機能は、データの素早いクリーンアップと一貫性向上を実現します。この機能では、データのインポート時に、Google スプレッドシートのサイドパネルにインテリジェントなおすすめが表示されます。たとえば、重複している行や数値形式の問題を特定して修正できます。また、列の統計情報も表示され、データの内容(値の分布や列の最頻値など)を一目で確認できるので、外れ値の可能性があるデータをすばやく把握して、自信を持って分析に移ることができます。
G Suite Enterprise、G Suite Enterprise for Education、G Suite Enterprise Essentials のお客様は、本日から Connected Sheets をご利用いただけます。詳細はこちらをご覧ください。機能の概要と詳細なプロダクト チュートリアルの動画もご覧ください。Google スプレッドシートの Smart Fill と Smart Cleanup は、今年後半から G Suite のお客様にご利用いただけるようになります。
- By G Suite プロダクト マネージャー Ryan Weber