プロダクトの発表
進化する G Suite ― ビジネスをもっと速く、スマートかつコラボレーティブに
2019年4月10日
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2019 年 4 月 10 日に Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
一世紀以上にわたって事業を続ける企業から、デジタル時代に生まれ成長してきた企業、さらには起業からまもないスタートアップまで ―― G Suite は、こうした企業がこれまで以上に迅速かつスマート、そしてコラボレーティブにビジネスに臨めるようサポートしています。本日、私たちは Google Cloud Next ’19 の開催に合わせて、このインテリジェントな生産性向上 / コラボレーション スイートのアップデートを発表しました。この投稿ではこれら全アップデートを詳しく説明します。
- G Suite と Google アシスタントの連携(ベータ提供)
- G Suite アドオン(近日ベータ提供)
- Cloud Search のサードパーティ接続(一部のお客様に正式提供)
- Drive metadata(ベータ提供)
- Hangouts Meet のアップデート : 自動字幕(一般提供)、ライブ ストリーミングの一般公開(近日提供)、参加者上限数の引き上げ(近日提供)
- スプレッドシート間の連携(近日中にベータ提供開始)
- Hangouts Chat into Gmail(ベータ提供)
- Google ドキュメント、スライド、スプレッドシートにおける Office 編集機能(一般提供)
- Google ドライブでの ビジター共有(ベータ提供)
- Currents(ベータ提供)
- Access Transparency(一般提供)
- Data regions for G Suite の強化(一般提供)
- セキュリティ対処のコラボレーションと自動化(ベータ提供)
もっと速く
変化する市場のなかで競争力を保つには機敏さが欠かせません。それには、チームの動きをよりスピードアップさせるためのツールが必要です。以下に示す G Suite のアップデート項目は、予測可能で反復的な作業に要する時間を短縮し、より効率的に仕事を進めるのに役に立ちます。- まず、G Suite と Google アシスタントのカレンダーが連携できるようになりました。Google アシスタントはすでにプライベートな生活の場で活躍していますが、G Suite のアカウントに切り替えてサインインすることで、業務においてもアシスタントを活用し、仕事の準備を手伝ってもらうことができます。自宅でも、外出先や車中でも、次の会議がいつどこで開かれるか、最新のスケジュールがどうなっているかを、これからは Google アシスタントに確認することができます。本日からこの連携機能をベータ版として提供します。
- G Suite アドオンは、使い慣れた業務アプリケーションへのアクセスを、複数のアプリケーションやタブを切り替える代わりに、G Suite のサイド パネルから行えるようになります。たとえば、Google ドキュメントを使った文書の作成中に CRM ツールの情報を参照したり、Gmail のメールからタスクをプロジェクト管理ツールに直接追加することが可能です。本日発表する G Suite アドオンは、Copper、Workfront、Box などです。今後数か月以内にベータ版の提供を開始する予定ですので、ぜひお申し込みください。
- Google ドライブ内でファイルを迅速かつ簡単に見つける新しい方法として Drive metadata もリリースします。G Suite 管理者(代理の担当者も含む)は、検索でコンテンツを見つけやすくするためにメタデータ カテゴリや分類を作成できます。ドライブ内の任意のファイルにメタデータを適用すると、文書を見つけ出すのに要する時間を短縮できます。しかも、この機能は粒度の細かいガバナンスの維持にも役に立ちます。本日よりベータ版の提供を開始しますので、ぜひお申し込みください。
もっとスマートに
十分な情報に基づき自信を持って決定を下すには、関連情報へのアクセスが不可欠です。以下は、組織がスマートに仕事を進めるうえで役に立つ G Suite のアップデートです。- まず、Cloud Search のサードパーティ接続を G Suite Enterprise のお客様に提供します。私たちは 2 年前、組織内のすべてのデジタル資産と人材を検索できるようにするために Cloud Search を導入しました。また、G Suite に移行していない企業でも Google 検索を活用できるように、昨年から Cloud Search をスタンドアロンのソリューションとして提供しています。今回は、スタンドアロン ソリューションの一部として、SAP や Salesforce といったサードパーティのデータ ソースも検索できるようにしました。詳細はこちらをご覧ください。
- 会議をもっと実りあるものにし、会社の規模が大きくても従業員同士が活発に議論できるようにするため、私たちは ハングアウト Meet のアップデートにも取り組んでいます。第 1 に、Google の音声認識技術を活用し、ビデオ会議中に自動で字幕をリアルタイムに追加できるようになりました。リアルタイムでの字幕により、聴覚障害のある参加者や母国語が異なる参加者はもちろん、単に会議室が騒がしいだけの場合でも、参加者全員が取り残されることなく話についていけるようになります。本日、当機能の一般提供を英語を対象として開始します。第 2 に、会議のライブ ストリーミング機能の一般提供も始めます。最大で 10 万人の視聴者に対応できるライブ ストリーミング機能を私たちが初めて発表したのは昨年のことでした。近いうちに、社外向けとしてリスティングされた外部の視聴者にも会議の様子をライブ配信できるようになります。そして最後に、1 回の会議に参加できる人数の上限を 250 人に引き上げる予定です。詳細は ハングアウト Meet のウェブサイトをご覧ください。
- 通常、データ解析にはスプレッドシートとピボット テーブルが使われますが、大規模で複雑なデータセットを扱う場合に困難が伴います。そこで、最大 100 億行の BigQuery データをスプレッドシート内で(SQL を使わずに)直接操作できるようにする新機能、connected sheets を Google スプレッドシートに追加しました。ユーザー フレンドリーなスプレッドシートのインターフェースを介して会社の BigQuery データを参照し、数式やピボット テーブルで解析したり、グラフの形で可視化したりすることができます。数か月以内に connected sheets のベータ版の提供を開始いたします。ぜひ、こちらからお申し込みください。
もっとコラボレーティブに
最良のアイデアはコラボレーションの文化から生まれることを私たちは確信しており、チームには共同作業のためのツールが不可欠だと考えています。以下に示す G Suite のアップデートは、ツールや場所を選ばず(さらに中断を最小限に抑えて)共同作業を進めるうえで役に立ちます。- ご存じのことかもしれませんが、チーム内のコラボレーションに効果的な 2 つのエクスペリエンス(Hangouts Chat と ハングアウト Meet)は、いずれも従来のハングアウトから発展したものです。現在はどちらも G Suite のお客様に広くご利用いただいています。そして本日、私たちは Hangouts Chat into Gmail を発表いたします。これを使用すれば、チーム内のコミュニケーションを Gmail 画面の左下区域で簡単に行えるようになり、その場所には参加者、ルーム、ボットが表示されます。ルームを開くと、スレッドを使ったフルスクリーン表示に変わります。近日中に提供を開始するベータ版にご興味のある方は、こちらをクリックしてください。
- 業務を遂行するために、私たちは様々なツールを使い分けます。今回、Microsoft Office を利用している場合でも G Suite と同様にリアルタイムのコラボレーションを行えるようにしたのも、そうしたニーズに応えるためです。Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドで Office 編集機能 を使用すると、ファイル タイプの違いを気にせずに、G Suite から直接 Office ファイルを操作できます。Office を使っている社外の顧客や社内のチームとやりとりする際は、この機能が役に立つでしょう(さらに、AI による文法チェックといった G Suite のインテリジェンス機能も使用できます)。Office 編集機能 は本日から一般提供を開始いたします。使い方はヘルプ センターのページをご覧ください。
- 顧客やステークホルダーといった社外の人々とのコラボレーションを容易に実現するテクノロジーは重要です。プロジェクトの推進にはメンバー全員の知恵とパワーが必要だからです。そこで私たちは、Google アカウントを持たない人でも、持っている人と同じように、Google ドライブに格納されたファイルを簡単に共有できるようにしました。Google ドライブの ビジター共有 は、PIN コードを持つ社外の人を招待し、G Suite 内のファイルを共同で扱えるようにします。PIN コードを持つビジターは、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドはもちろん、PDF や Microsoft Office ファイルについても、表示、コメントの追加、編集の提案、直接編集が可能です。Google ドライブの ビジター共有 は現在ベータ版を提供しており、詳細はこちらからご覧になれます。
- エンタープライズ向けの Google+ が Currents という新しい名前に変わり、役職や地理的距離の壁を越えて他の従業員と知識を共有し、実りある議論を展開できる場となりました。Currents では、社内で話題に上っている議論に目を通したり、興味のあるテーマを追いかけたりすることが簡単にできます。Currents は本日からベータ版として提供いたします。詳細はこちらのブログ投稿やウェブサイトをご覧ください。
透明性とセキュリティ
透明性を確保するとともに、企業内のデータを確実に(そして簡単に)保護することに役立つビジネス ツールを提供することに私たちは尽力しています。以下に示す G Suite のアップデートにより、データ アクセスの効果的な管理や、セキュリティ問題の特定とチームによる解決のための新たな方法を企業のお客様に提供します。- まず、Access Transparency により、G Suite をご利用のお客様は、Google スタッフの行動を記録したログとその行動の理由(特定のサポート チケットの参照など)をチェックできるようになります。結果として、Google スタッフがお客様のデータにアクセスするのは正当な業務上の理由があるときに限られていることを確認できますし、ログは必要に応じて監査にも利用できます。詳細はこちらのブログ投稿をご覧ください。次に私たちは、バックアップ データの保管先を指定できるデータ リージョンの機能強化を行っています。詳細はこちらのブログ投稿をご覧ください。Access Transparency と data regions for G Suite の一般提供は本日より開始いたします。
- 組織が抱えるセキュリティ問題の程度を評価し、チームで協力して問題解決にあたるための新たな方法についても用意しました。管理者は、アラートの自動化や対処ルールの作成に加えて、調査内容の保存や共有をセキュリティ センターの調査ツールで直接行うことができます。また、問題の深刻度を判定し、ほかの管理者に対処を委ねることもアラート センター内で可能になりました。これらは、管理者とアナリストのチームが問題解決に関する責任の所在を明確化し、セキュリティ調査の進捗状況を迅速に更新するうえで役に立つはずです。セキュリティ センターのベータ版はこちらから、アラート センターのベータ版についてはこちらからお申込みいただけます。Next ’19 で発表されたその他の Google Cloud セキュリティ アップデートについては、こちらのブログ投稿でご覧ください。
すでに 500 万社以上の企業が、迅速かつスマート、そしてコラボレーティブにビジネスを遂行するため G Suite を利用しています。詳細は G Suite のウェブサイトをご覧ください。
- By David Thacker, Vice President of Product Management, G Suite