Google Workspace で
安全かつ 場所を 選ばない 業務環境を 整え、 DX 事業拡大の 足が かりに
1922 年設立。愛知県、岐阜県、三重県などを中心にクリーン エネルギー・天然ガスを供給し、地域のくらしとビジネスを支える事業を展開。エネルギー事業者として進化することに加え、エネルギー以外の領域でも皆さまのお役に立ち、持続可能な社会の実現をリードするというビジョンを掲げ、地域の発展に貢献しながら、次の 100 年も "なくてはならない企業" を目指しています。
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〒456-8511 愛知県名古屋市熱田区桜田町 19-18
https://www.tohogas.co.jp
Google Workspace で
安全かつ 場所を 選ばない 業務環境を 整え、 DX 事業拡大の 足が かりに
導入効果
高いセキュリティが求められるガス会社で安全なモバイルワーク環境を構築
• Google Workspace により、モバイルワークが可能な人数が 200 人から 8,000 人に増加
• マルチベンダーで無駄が生まれていたセキュリティ対策を見直し、運用コストを削減
• Google Meet の活用で利用頻度が減った会議室をワーキング スペース化し、新しい働き方を実現
愛知県名古屋市を中心に、東海 3 県、約 300 万戸にガス・電気・LPG などエネルギーを届ける
求められたのは、高まるモバイルワーク需要に対応する抜本的なシステム改革
「アプリケーションだけでなく、セキュリティ機能も充実している Google Workspace なら、それらを集約することで、モバイルワークに適したシームレスな業務環境を整えることができる。」 東邦ガス株式会社 R&Dデジタル本部 情報システム部 セキュリティグループ マネジャー 林 孝行 氏
「生活を支えるインフラとしてのガスは、人々のくらしにより近いことが特徴です。工事や点検・修理の際には、ご自宅の中にお邪魔し、直接対話しながら行います。その際、ガス以外のお困りごとを伺うことも多く、東邦ガスでは、ガス事業とは別に、ご家庭内の課題に対するソリューションも各種展開しています。今後はさらに DX によるビジネスモデルの変革に取り組んでいこうという中で、社員の働き方も多様化が進み、それに対応する必要がありました。」
そう話すのは、東邦ガス情報システム株式会社 IT基盤サービス部 技術統括グループマネジャーの山口 洋行氏。働き方の多様化に加え、新型コロナウィルス感染症対策など、モバイルワークやペーパーレスの需要が増加する中で、理想と現実とのギャップに悩まされていたといいます。
「コロナ禍により急遽、従来の 10 倍以上、数千人規模のモバイルワークに対応しなければならなくなりましたが、オンプレミス型のグループウェアでは、規模の拡張や新機能の追加などを迅速に行うことができません。クラウド型の Google Workspace であれば、モバイルワークやペーパーレスといった喫緊の課題だけでなく、将来に渡ってさらに高い業務効率を実現していくことができる。抜本的なシステム改革には、Google Workspace は欠かせない存在です。」(山口氏)
また、複数ベンダーのシステムによる運用コストがかさんでいたことも大きな問題でした。東邦ガス株式会社 R&Dデジタル本部 情報システム部 セキュリティグループのマネジャー 林 孝行氏は次のように続けます。
「複数のセキュリティ ベンダー製品を組み合わせることで多重防御を実現していましたが、サービスの範囲が重複しているケースも多く、無駄が目立ち始めていました。アプリケーションだけでなく、セキュリティ機能も充実している Google Workspace なら、それらを集約することで、モバイルワークに適したシームレスな業務環境を整えることができる。そんな期待感も、導入の検討をはじめた大きな理由のひとつです。」(林氏)
1 人あたりの月間工数を 2 時間以上削減し、新しい働き方を実現
「既存のセキュリティ製品を Google Workspace に機能集約することで、コストの抑制ができました。必要なものが一通り揃っている Google Workspace でなければ実現できなかったことです。」 東邦ガス情報システム株式会社 IT基盤サービス部 技術統括グループ マネジャー 山口 洋行 氏
モバイルワークやペーパーレスを推進するだけでなく、将来的により高い業務効率を目指していくために Google Workspace を採用した東邦ガス。機能に制限のない Google Workspace Enterprise Plus を 8,000 ID 導入し、本社勤務者だけでなく、営業や工事の現場でも積極的に活用しています。
「Google Workspace の利用開始に合わせて、全社員にスマートフォンを配布することで、場所を選ばない業務環境を実現しました。グループウェアの刷新とスマートフォンの導入という大きな変更を同時に行ったため、ヘルプデスクへの問い合わせが集中することを心配していました。しかし、各部署の OA 推進リーダーが中心となり、教育動画等を活用して利用者の疑問や悩みに応えることで、大きな混乱なく利用を開始することができました。」(林氏)
現在ではファイル サーバーの Google ドライブへの移行、また紙ベースで管理していた各種書類の電子化やワークフロー化も少しずつ進んでいます。
「グループウェア単体としてのコストは上がりましたが、既存の、特にセキュリティ製品などをGoogle Workspace に機能集約することで、結果的にトータルコストを従来並みに抑えることができました。Google Workspace なしでモバイルワークを進めようとしていたら、セキュリティ強化、VPN 増強のために今よりもっとコストが掛かっていたはずです。必要なものが一通り揃っている Google Workspace だからこそ、現実的な投資で実現できました。」(山口氏)
導入してから間もなく 2 年、すでに社員の働き方は大きく変化していると言います。社内へのアンケートを実施したところ、具体的な効果も見えてきました。
「ドライブ容量の制限がなくなったことは、特に高い効果がありました。従来はサーバーに溜まったメールやファイルを定期的に削除・整理していましたが、Google Workspace ではその必要がありません。社内はもちろん、出先からでも全てのデータを閲覧でき、また、検索機能を使えば過去のデータであってもすぐに見つけることが可能です。これらの積み重ねにより、1 人当たり月間で 2 時間以上の工数削減に役立っています。」(山口氏)
さらに、会議の準備にかかる時間も削減できました。東邦ガスの敷地はガス関連の設備があるため広く、建物間の移動に時間がかかりますが、そこに Google Meet が一役買っています。
「Google Meet を使うことで社内外のどこからでも会議に参加できるようになったこと。さらにペーパーレス化によって資料を印刷する手間もなくなり、会議の準備にかかる時間が 1 人あたり約 30 分削減できました。Google Meet は、Google Workspace の導入作業中に急拡大した新型コロナウィルス感染症対策に対応するため、急遽、他の機能に先行して利用を開始しました。Google Workspace の便利さや新しさを社員に分かりやすく伝えるきっかけにもなったと思います。現在はさらに活用が進んでいて、時差出勤や一時出勤など、柔軟な勤務体制の整備や、使わなくなった会議室をワーキング スペースとして利用することでソーシャル ディスタンスの確保にも役立っているなど、副次的な効果も生まれています。」(山口氏)
「同時編集機能の利用も進み始めています。Google Meet を繋ぎながら、同じファイルを共有・同時編集することで、書類の作成やブラッシュアップもスムーズになり、連絡待ちや資料待ちなどの無駄な待機時間も減りました。協業がしやすくなり、チームワークを高めることができたのは、Google Workspace だからこそ。社内の DX が急速に進み、これまでになかった新しい働き方ができるようになりました。こうした具体的な変化が表れたことで、 Google Workspace の導入は、業務効率化だけでなく、会社の将来を見据えた方向転換なのだという理解も社員の間で広まってきたように思います。今後、さらに活用されていけば、より高い効果が見込めると確信しています。」(林氏)
Google Workspace への移行を加速し、さらなる活用を目指す
社内への浸透が進みつつある Google Workspace ですが、100 年という長い歴史を持つ東邦ガスにとって、業務システムの切り替えは大きなイベント。特に文書作成や表計算ソフトに関しては、より丁寧なアナウンスを心掛けているといいます。
「文書作成や表計算ソフトは、20 年以上同じソフトを使ってきたこともあり、切り替えにはとても苦労しています。利用者が新たなツールに慣れていくために、まずは R&Dデジタル本部から積極的に Google ドキュメントに切り替え、その作業の中で気付いたことを社内報や掲示板で共有するなどして、機能の周知や教育に努めています。コンプライアンス教育に Google フォームを活用し、小テスト的に問題を解いてもらうなど、実際に触れてもらう機会を増やすようにも心掛けています。使いこなせるようになるには時間が掛かりますが、アンケートの結果にも表れている通り、業務効率が上がったというフィードバックも多くあるので、引き続き切り替えを促進し、社内の DX 推進につなげていきたいと思っています。」(山口氏)
そこにははっきりと、会社として未来を見据えた理由がありました。最後に林さんはこう続けます。「ガスの自由化を経て、ガス会社の業務は大きく変化しようとしています。地域の人々のくらしをさらに便利に、そして安全に支えていくためにも、部署間の横断を活発にし、新しい発展を作っていかなければなりません。そこで必要なのが、様々なオフィスワークを支えるオンプレミス型ソフトウェアをベースとした個人中心の働き方を見直し、Google Workspace のコラボレーション機能をフル活用した DX 推進です。今後それらを進めて行く中で、Google Workspace のさらなる機能拡張、機能改善には、とても期待しています。」
※ Google Workspace は、2020年10月6日以前は G Suite として知られていました。