Attache: Gemini for Google Workspace で日常を魔法に変える
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2024 年 3 月 20 日に、Google Workspace blog に投稿されたものの抄訳です。
40 年以上も前に、経済学者であり経営コンサルタントでもある W. Edwards Deming 氏は、企業はプロセスとシステムを「継続的かつ永遠に」改善していくべきだと主張しました。この格言は当時と変わらず現在も真実であり、これが Attache の企業理念の中核を成しています。企業の従業員と家具付きの月極賃貸物件を結びつける会社として、当社はすべての滞在に喜びを提供するというミッションを達成すべく、絶えずプロセスの改善に取り組んでいます。
物件オーナーと貸借人の双方に喜びをもたらすエクスペリエンスを生み出せるかどうかは、チームとしての働き方次第です。従業員がハッピーであるほど、お客様もハッピーになります。2006 年に Google Workspace が初めてリリースされてからずっと使い続け、Gemini for Google Workspace が利用可能になるとすぐに飛びついたのも、このような理由からです。テクノロジーが得意なことはテクノロジーに任せれば、人間は自分たちが得意なことに取り組めるはずです。
Google Workspace でカスタマー サービスを簡素化
当社は会社が成長し始めると同時に Google Workspace に切り替えました。これにより、チームの拡大に合わせてシステムを簡単に拡張できるようになりました。それ以来 Workspace ツールのフルパッケージを使い続けて、コラボレーションとコミュニケーションを強化してきました。そして今、お客様に提供するサービスをさらに向上させるために生成 AI がどのように役立つかをワクワクしながら探っています。
その一例として、Gmail のテンプレートと「文書作成サポート」を利用して、賃借人や物件オーナーとのコミュニケーションを強化しています。カスタマー サービスでは、残念なお知らせを伝えなければならない場面もあり、それを生産的かつプロフェッショナルに伝える方法を考え出すのは難しいものです。Gemini を活用したコラボレーション ツールを使用すれば、励ましの口調や気持ちを伝えつつ、難しい状況について認識してもらえるようなメッセージに仕上げることができます。
また別の例として、私は先日、会議メモを取る仕事を任されました。これは私にとっては苦手な作業で、できる限りテクノロジーに任せるべきだと思っています。そこで、Google カレンダーの招待状から会議の議題を取得し、Gemini を使用して、フォローアップ タスクや ToDo リストなど、取り込みたい情報をすべて含んだ詳細なテンプレートを作成しました。会議後、他の従業員と共有する前に、部門長にメモを送信して承認を得ることができました。Gemini を利用したことで、この面倒な作業にかかる時間がわずか数分に短縮されました。
Gemini は、カスタマー エクスペリエンスの簡素化にも役立っています。新しい物件のオンボーディングは、いたる所にボトルネックがあって複雑であることは周知の事実です。物件はそれぞれ異なるため、柔軟性のない画一的な方法でオンボーディングに臨むのは現実的ではなく、フラストレーションがたまります。さらに、部門ごとに異なるプロセスが要求されます。会計チームは財務の詳細にアクセスする必要があり、物件管理サービスはエアフィルターのサイズから WiFi パスワードまですべてが正しく正常に機能していることを確認しなければなりません。予約チームは、機能やアメニティのリストをまとめて、プロモーション用の高品質の写真を用意する必要があります。
以前はプロセスのどの段階にあるかを追跡するのは困難でしたが、Google スプレッドシートの「データ整理サポート」機能という奥の手で、比類のない柔軟性を備えた段階的プロセスを設計できるようになりました。今では、1 か所で計画、トラッカー、タイムラインを構築および整理し、リアルタイムで最新の状態に保つことができます。さらに進捗状況をモニタリングし、どのセクションが欠けているかを確認して、全員がオンボーディング プロセスの全体像を一目で把握できるようになりました。
喜びをもたらすエクスペリエンスを生み出すための AI の活用法を探る
すべての滞在に喜びを提供するという Attache のコアミッションの話に戻りましょう。これは、当社が代理となる物件を借りることを選択したお客様だけでなく、当社組織で働くことに多大な時間を費やすことを選んだ社内のチームメイトも対象としたミッションです。当社は、従業員が単調でミスしやすい、退屈なデータ入力プロセスに縛られるのではなく、日々の生活に喜びをもたらすポジティブなエクスペリエンスを生み出すことを重要視しています。そのため、従業員がクライアントや同僚とより効果的につながり、協力し合うことで、人間として優れた能力を発揮できるよう支援する方法を常に模索しています。
2020 年、主要な社内コミュニケーション ツールをメールから Google Chat に戦略的に移行しました。重要な情報が埋もれないよう従業員の受信箱を空にすることが目的です。この決断により、リアルタイムでつながってコラボレーションを行い、コミュニケーションを取る場所が提供され、すぐに働き方が合理化されました。Chat によって従業員のエンゲージメントも向上しました。皆が Attache Fun Stuff スペースに注目し、ペットの写真、週末のアクティビティ、GIF、絵文字などを共有して楽しんでいます。リモートで働く従業員が非常に多いため、企業文化が損なわれがちですが、Chat は楽しみと喜びの文化を育むのに役立っています。
従業員の幸せを支援するという約束の一環として、当社はデータ入力を外部委託し、日常業務に費やす時間を制限しています。ただし、Gemini を使い始めて以来、サードパーティ プロバイダに頼る機会が徐々に減ってきました。その代わりに、今まで愛用してきた Google エコシステムにデータ入力をオフロードできます。しかも、データの安全性が確保されます。データ入力サービスを完全に撤廃できれば、さらに費用を節約できるでしょう。今後、ツールの進化に合わせて、スケジュール設定、時間ブロック、タスクの優先順位の設定など、さらに基本的なタスクを AI に引き渡していきたいと考えています。
Gemini を活用し始めてまだ日が浅いですが、これまでに従業員から「すごい!」とか「今日 Gemini にこんなことをしてもらった」といったようなフィードバックを多く受けています。Gemini は日々のプロセスを支援し、生産性を向上させ、従業員がより有意義な仕事に取り組めるように時間を解放してくれます。Gemini でいろいろなことを試して、次に何ができるかを見つけ出すのは本当に楽しい体験です。
私は、AI には第二の脳として機能する力があり、AI をうまく活用することで仕事の満足度が高まると同時に、コラボレーション力がどこまでも向上すると信じています。これらのツールを活用し、失敗を恐れずに新しい機能をいろいろ試すことで、アイスクリームに囲まれた色とりどりのボールプールで子犬と戯れたりするのと同じくらいカスタマー サービスを楽しいものにできると思います。