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顧客事例

Google Workspace と AppSheet を活用したタマウリパス州のモダナイゼーション

2024年7月31日
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Omar Coronado

Undersecretary of Innovation and Technologies, Government of Tamaulipas, Mexico

Miguel Alpízar

Director of User Services, Government of Tamaulipas, Mexico

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※この投稿は米国時間 2024 年 7 月 11 日に、Google Workspace blog に投稿されたものの抄訳です。

住民が政府や自治体に求めるものは、道路や橋の整備だけに留まりません。世界のさまざまなコミュニティの住民が、よりよい暮らしのために、学校教育、医療、法の執行といった市民インフラの提供を求めています。また、これらのインフラは、市民の信頼や誇りにつながるような形で管理されなければなりません。

メキシコ北東部に位置するここタマウリパス州の知事である Américo Villarreal Anaya 博士は、もはや既存のシステムやプロセスでは 350 万人の市民の要求の変化に対応できないという事実を認識し、2022 年に 6 年にわたる州の開発計画を打ち立てました。計画では、最新のデジタルツールやサービスの活用により、市民の福祉の向上、社会的発展、包括的で持続可能な経済成長を実現し、効率性、公正性、公平性に秀でた州としての地位を確立するための戦略が描かれています。

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タマウリパス州シウダー ビクトリア(メキシコ): 州政府庁舎の Torre Bicentenario

長期的なモダナイゼーション戦略の推進に最適なツールの選択

知事が策定した戦略計画で定められている目標の達成には、デジタルツールへのアクセスを民主化するデジタル ソリューションを導入し、州政府で働く 6 万人の職員が新たな働き方の実践やイノベーションのアイデアの実現に取り組めるよう働きかけることが不可欠でした。そのために実施された最初のプロジェクトの一つが、Google Workspace を導入することで職員間でのリアルタイムの情報共有やコラボレーションを促進するというものでした。

また、特に購買や調達に関するワークフローの迅速なデジタル化も必要でした。サプライヤーとの契約に至るまでには、さまざまな職務間での調整業務が多く発生します。また、手作業のプロセスの管理に担当チームは多くの時間を費やしていました。職員は、自分の職務に基づいてアクセスできるサイロ化されたデータベースから情報を取り出し、同僚と協力して各自が取得したデータを共有スプレッドシートにまとめる必要がありました。契約の見直しも手作業で行われていたため、当州の既存の 66 件の契約について、誰によってどのような変更が加えられたのかを確認できる電子記録は存在しませんでした。そのため、何か問題が起きたときにその原因を把握することは、ほとんど不可能でした。また、手作業のワークフローには登庁しての勤務が必要で、職員のモビリティを阻害する要因となっていました。

ノーコード ツールによるデジタル イノベーションの推進

購買などのワークフローを自動化するための電子購買ソリューションを比較検討した結果、Google AppSheet を使ってカスタム アプリケーションを構築することが決定されました。Google Workspace に含まれている Google AppSheet は、ノーコードでアプリの構築やワークフローの自動化を実現できるツールです。Google AppSheet の利用により、システム統合や自動化といった開発に関わるプロセスを大幅に簡素化することができました。業務のモダナイゼーションと生産性向上を実現し、将来的なデジタル化をサポートする理想的なツールです。

購買プロセスの一元化と自動化を 2 か月足らずで実現

当州のビジネスおよびテクノロジー リーダーシップ チームは、Google Cloud とそのパートナーの Xertica と連携し、2 か月足らずの期間で「Administración Tecnológica de Compras(ATCOM)」と名付けられた当州のカスタム AppSheet アプリを開発、リリースし、職員に対する導入教育を実施することに成功しました。契約の準備や見直しのプロセスを自動化するために設計された ATCOM を利用することで、契約やサプライヤーに関する情報を格納した州や連邦政府の複数のシステムに一元的にアクセスできます。そのため、異なるチームが同じ情報を確認できるようになります。また、契約の作成や承認に関するワークフローも ATCOM によって自動化されました。従来型の開発ツールやプロセスを使用した場合、ATCOM のようなアプリを開発するには半年から 1 年はかかっていたでしょう。

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AppSheet を使って開発された ATCOM アプリは、州の調達プロセスをデジタル化し、透明性と効率の向上に貢献

透明性と効率の向上を実現するオンデマンドのインサイトと追加アプリの提供

ATCOM の導入により、コラボレーションの促進、購買プロセスの効率化、透明性の向上を実現することができました。チームは、日常的にアプリを利用し、契約の作成や修正のほか、サプライヤーとの条件交渉においてデータに基づいた意思決定を行うために活用しています。また、アプリは購買や調達に関するその他の業務の迅速な処理にも役立っています。これまでは 1 週間かけて契約に必要な情報を手作業で集めていましたが、ATCOM を利用することで必要なデータに迅速にアクセスできるようになりました。既存の取引先や新規の取引先候補企業が最新の規制に準拠しているか、利益相反になる恐れはないか、といったことをすぐに確認できます。また、ATCOM はパソコンとモバイル デバイスのどちらでも実行できるため、事務職員は、場所や時間を問わずアプリにアクセスして契約関連業務を行うことができます。

外部機関への持続可能な社会経済開発モデルの展開

当州のモダナイゼーション戦略は、瞬く間にメキシコ全土や世界からの注目の的となりました。タマウリパス州の行政長官は、他の州の政府機関に対して AppSheet に関する研修を提供しました。現在、これらの機関は独自の AppSheet プロジェクトに取り組んでいます。また、タマウリパス州政府は、購買や調達に関して同じような課題を抱えるメキシコの他の州政府や中南米諸国に対し、課題解決モデルとして ATCOM を共有することを検討しています。

当州の購買調達ソリューションが外部からの関心を引き付ける理由は、このソリューションがワークフローに関する主要課題を解決するだけでなく、コラボレーション促進、職員のモビリティ、データ分析情報の取得、データの管理と保護といった要件を満たしていることにあります。また、ATCOM の開発は Google Workspace に含まれているノーコード ツールを使って行われました。外部の機関は、煩雑なプロセスを効率化し、データの正確性や分析情報の精度を改善し、さらにその他の要件に迅速に対応する手段として AppSheet を活用する方法について知りたいと考えています。

AppSheet は、タマウリパス州のデジタル化戦略の中核をなすツールですが、この取り組みはまだ始まったばかりです。AppSheet の利用は、変革的なデジタル政府の構築を促します。これにより、市民の福祉の向上、社会的発展、包括的かつ持続可能な経済成長の実現に必要な、最新式のサービスの構築に注力できるようになります。


AppSheet は、公的機関か民間機関かにかかわらず、組織に必要とされる効果的なソリューションを簡単かつ安全な方法で開発できるよう IT プロフェッショナルを支援します。現在、AppSheet は Google Workspace のほとんどのエディションに含まれています。今すぐ AppSheet の利用を開始して、ノーコードでのワークフローやソリューションの開発を実践してみましょう。

-メキシコ、タマウリパス州政府イノベーション技術担当次官 Omar Coronado 氏
-メキシコ、タマウリパス州政府ユーザー サービス責任者 Miguel Alpízar 氏

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