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顧客事例

嘉穂無線ホールディングス:64 店舗と本社を繋ぐ Chromebook で、DX 推進と働き方改革を加速

2022年2月4日
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北部九州・山口を中心に 64 店舗を展開するホームセンター グッデイを主軸に、複数の事業会社を運営する嘉穂無線ホールディングス株式会社(以下、嘉穂無線)。九州の中でも特に DX に力を入れている企業としても注目を集める同社ですが、以前は固定電話と FAX のみの旧態依然とした業務体制を長く続けていたため、至るところで非効率性やセキュリティ上の懸念が続出。それらを改善したのが、2015 年からの大胆な DX 化でした。そして 2020 年、Chromebook を導入したことで、さらなる DX と働き方改革を進めます。嘉穂無線 代表取締役社⻑ 柳瀬 隆志氏、同社情報システム部の山田 智也氏に、一連の取り組みについて伺いました。

利用している Chrome Enterprise サービス:Chrome EnterpriseChromebookChromebox

新しいものを受け入れる土台を醸成し、円滑な改革を実現

1978 年に福岡県大野城市に第 1 号店をオープンし、現在では福岡、大分、佐賀、熊本、山口に計 64 店舗を展開するグッデイは、「家族でつくるいい一日」をコンセプトに、お客様の “できる” を応援するホームセンターです。業務に必要な Web アプリを社内で開発するなど、IT が進んでいる同社ですが、もともとはとてもアナログな会社だったと、柳瀬氏は言います。

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「私が入社した 2008 年は本部と店舗のやり取りは電話か FAX で、インターネットへの接続は禁止でした。そのため社員の IT リテラシーも育たず、過去にはパソコンへのウイルス感染事例が発生したこともあり、ユーザーの利便性を多少犠牲にしてでも、セキュリティ重視の業務体制を取らざるを得ませんでした。」(柳瀬氏)

そのため、添付ファイルを開くにも過剰な手順とチェックが必要で、日々の情報共有すら大きな負担になっていたと言います。そこで柳瀬氏は 2015 年から大幅な DX に踏み切ります。まず行ったのが、Google Workspace の導入でした。

「商品情報や会議資料の作成・共有からカレンダーまで、あらゆるものを Google Workspace に一本化していきました。UI がわかりやすいので、ほとんどの人が 1 か月程度で慣れ、業務効率が大きく改善しています。また、同時に進めてきたのが、業務アプリケーションの Web アプリ化です。ワークフローや経費精算などもクラウド上で行い、紙を使わないように徹底。大きなテコ入れでしたが、今振り返っても、必要なことであったと確信しています。」(柳瀬氏)

計 5 年ほどかけ、端末に縛られることのない環境が整ったところで、さらなる DX と働き方改革のために導入したのが Chromebook でした。

「Chromebook は、コストが低く、セキュリティ リスクも低いため、現場も情報システム部もお互いに負担を減らすことができると期待をして採択しましたが、経営面でも良い効果がありました。これから Chromebook を使っていくと決めたことで、今後開発するべき Web アプリの方向性や、そのための人材育成の方法など、DX 全体の方針がより明確になったのです。これは会社としてすごく良かった点だと思います。」(柳瀬氏)

しかし、端末が変わるというのは現場にとっては大きな変化。その点はどのように乗り越えたのでしょうか。Chromebook の導入を担当した山田氏は言います。

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「それが、当初想像していた以上にスムーズに導入を進めることができました。まず数台を購入し、現場にどのような負担が発生するかを丁寧に検証しながら進めましたが、Web アプリもしっかり動作しましたし、そういう意味ではユーザー側からのネガティブなフィードバックはほとんどありません。というのも、私どもは 5 年ほど Google Workspace を使ってきたという地盤がありましたから、それが良い予行演習になったのではないでしょうか。」

一方、経営陣など上層部に対しては、エバンジェリスト的な存在が重要な役割を担うと柳瀬氏は実感しています。

「私自身、九州の経済団体に所属しており、シニア層の経営者の方たちに対して DX の話をすることがあります。そういった中での印象としては、納得をさせられさえすれば、トップの経営者は動きが速いということ。むしろ積極的に関心を持ち、自ら使ってくれる人も出てきます。当社も経営陣は IT リテラシーが高くない層が未だ多いことは否めませんが、社内に DX を浸透させるためには、物事を噛み砕いて説明できる人材がいるかどうか。これが分水嶺になると思います。」(柳瀬氏)

1 人 1 台の Chromebook が、働き方改革の原動力に

Chromebook と Google Workspace の相乗効果で加速する嘉穂無線の DX。それはグッデイの店舗スタッフたちの働き方も大きく変えています。

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「まず、これまでは 1 店舗につき 2〜3 台のパソコンで業務を行っていたのに対し、各店の店長と売場リーダーに 1 人 1 台配布。全店で約 300 台が稼働しています。お客様から商品についてお問い合わせがあった際にすぐインターネットを使って検索ができますし、店内には無線 LAN が網羅されていますので、今までは都度バックヤードに戻らなければ出来なかった作業が店内のどこにいても行え、効率化に役立っています。」(山田氏)

また、従来は 100 人強が一堂に会して行われていた店長会議も、Google Meet を活用したオンライン開催にすべて切り替えました。

「リアル開催では 100 人もいるとモニターが遠くて資料が見えない人が必ず出てしまいますが、それがなくなり、全員が同じ資料を共有しながら進行できるので、会議の質の向上に役立ちました。また、移動時間はもちろん、交通事故のリスクがなくなったことに関しても、各店の店長からは好評です。」(山田氏)

店頭にはタッチパネル式の Chromebook と Chromebox を配置。お客様の体験や利便性の向上に役立てています。前者は社内で開発した商品検索システムのために、後者は約 50 インチのモニターと繋ぎ、デジタル サイネージとして利用。販促用の映像などを流しています。これらは、今回新たに始まった取り組みで、今後は各店に広がっていく予定です。

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「日々現場で負担に感じたり、労力が掛かっていたことが、Chromebook の導入によって次々と良い方向へ変わっていっているというのは、売場のスタッフたちが一番実感していることでもあるんです。そういう意味で Chromebook は、とても可能性を秘めた端末だと思います」と柳瀬氏。

活用の仕方次第で、大きな変化をもたらしてくれる。そう確信できることが、さらなる DX を推進する上で大きな原動力になっています。最後に、今後の展望を伺いました。

「私たちの一番大切な仕事は、現場の人たちが働きやすい環境をうまく作っていくこと。いまや Google Workspace 、そして Chromebook は、その中核の技術です。今後は、新たな基幹システムのWeb 化などいくつか開発を進めているので、そことの連携を深めていくこと。プログラミングができる人材の育成にも力を入れていきます。そして、 Chromebook の機能を余すところなく使い切る。そのために新しいアップデートにもしっかり目を通し、これからも学んで行きたいですね。」(柳瀬氏)


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嘉穂無線ホールディングス株式会社

1949 年にラジオ・アマチュア無線のパーツを扱う専門店として創業。1970 年代に電子工作キット「エレキット」、1980 年代の「MOVIT」シリーズなど、日本のものづくりファンに愛される商品を生み出す。ホームセンター事業は、時代の変化に合わせた事業展開から、1978 年に第 1 号店を出店。現在は福岡を中心に計 64 店舗を抱える主力事業で、DIY が学べる多彩なワークショップに力を入れているのが特色。福岡市の異業種 9 社が共創し、市民の課題をスピードする解決する共同事業体「Fukuoka Smart City Community」に参画するなど、IT を意識した経営で様々なチャレンジを行っている。


インタビュー担当者様

・代表取締役社⻑ 柳瀬 隆志 氏

・情報システム部 山田 智也 氏


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