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顧客事例

YKK AP株式会社:Google Workspace 導入でクラウド ファーストな働き方改革を推進、業務効率が大幅向上

2021年1月29日
Google Cloud Japan Team

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窓やドアなどの建築用プロダクツを製造、販売するメーカーで、海外での事業展開も進める YKK AP。Google Workspace*(旧称 G Suite)は同社に所属する 1 万 6,000 人を超える従業員のビジネスツールとして次世代の働き方を提供してきた。ここでは、グループの IT 基盤刷新を担い、Google Workspace 導入当時から、その後の利用推進の過程を最前線で指揮した同社グローバル IT セキュリティ&ガバナンス室長 齋藤 充宏氏に、導入に至った経緯とその効果、そして 2020 年春の COVID-19 対応も含めた現状と今後の活用について、お話をお伺いする。 

クラウド生まれの Google Workspace が ”クラウド ファースト” の理念に強くマッチ 

YKK AP グループが Google Workspace を導入したのは 2017 年のこと。当時同社がワークスタイルの次世代 IT 化を模索する中、齋藤氏曰く、“攻め” の姿勢としてクラウド サービスを積極的に活用することを決め、数ある選択肢の中から Google Workspace が選ばれることになった。 

「当時使っていたグループウェアの保守期限が切れたことがトリガーになって次世代型のグループウェアの導入を検討開始しました。課題となっていたのは、ユーザー目線ではメール、ファイル サーバー、掲示板などにデータが散在し、必要な情報を引き出すのに大変な手間がかかっていたことや、容量制限のためにメールデータなどを残しておけず、過去に何をやったのかが確認できなくなっていたこと。IT 担当目線ではサーバー安定運用のための管理工数が大きくなりすぎていたことなどが挙げられます。最終的に Google Workspace を選んだのは、IT 部門が掲げていたクラウド ファーストの理念に、クラウド発祥のサービスである Google Workspace が最もマッチしていると考えたため。Gmailドライブなどに加え、Google Meet など、ワン ソリューションで多くの課題を解決できることに魅力を感じました。もちろんコストメリットや、社内ネットワークへの負荷という点でも比較しましたが、Google Workspace に軍配が上がっています」(齋藤氏) 

導入に際しては IT 部門での短期試用を経て、全従業員に一斉に展開。一定の移行期間を設けたものの、ファイル サーバーや掲示板などについては積極的な移行を促し、現在では特殊な事情で移行できないものをのぞき、Google Workspace の利用実績が広がり、多くの活用事例が生まれているという。 

「その上で、昨年度からは “守り” を意識することも考え、クラウド活用に伴うリスクにどのように対応していくのかにも取り組み始めています。特に COVID-19 の流行に伴う緊急事態宣言以降はリモートワークも本格化していますから、運用の立て付けも含めて考えて行かねばならないでしょう。たとえば、機密情報の管理区分に従った取り扱いを、Google Workspace 上でどのように実現するかといったところがまだ提示できていません。そのあたりが最終的な課題になっていくのでしょうが、Google Workspace のポテンシャルがあれば充分に対応していけるとも考えています」(齋藤氏) 

リテラシーの高い社員が自発的に使いこなしていってくれる 

それまで長らく使ってきたツールが切りかわることに対し、現場からの反発はなかったのか?齋藤氏は当時を次のように振り返る。「導入当初こそ、それまでと異なる利用感にストレスを感じる人もいましたが、使い慣れてくると、必要なデータを検索ですぐに見つけられるメリットなどに気がつき、最終的に不満の声は全く聞かれなくなりました。ただ、そのためには、これまでとやり方を変えねばならないポイントをきちんと周知する必要があります」 (齋藤氏) 

そこで IT 部門では、Google Workspace の展開に際してまず e ラーニングを実施。「Google Workspace 上で、PC のようにファイルをフォルダ管理するにはどうすればいいのか?」という質問に対して、タグで同等以上の利便性を実現できることを説明するなど、多くの入門者が行き当たる悩みに丁寧に説明していった。さらに、より高度な使いこなしについては Google の活用事例をまとめたサイトに誘導するなどして、リテラシーを底上げ。「最初から全ての機能が使われていたわけではありませんでしたが、変に IT 部門が焦りすぎなくても、そのうちリテラシーの高い社員が自発的に活用を模索し、広めていってくれます。今では、IT 部門の仕事とはそうしたユーザーを支援し、どんどん活用していってもらうことなのだと理解しています」(齋藤氏) 

もちろん、ユーザーだけでは実現できない高度な使いこなしについては、IT 部門が積極的に協力している。「最近のケースでは、働き方改革のために、ある社員が毎週どれくらいの会議に参加しているのか、どれくらい管理業務をやっているのかを知りたいという要望がありましたので、Apps Script を使った集計のやり方を提案しました。こうした要望が、IT 部門に届くよう、多少の誘導を仕掛けたりもしているんですよ」(齋藤氏)

COVID-19 流行後も慌てる必要なくリモートワークに移行できた 

こうした積極的な Google Workspace の活用は、リモートワークの活性化にも直結。Google Workspace の導入と合わせて、ノート PC やスマートフォンの貸与も進め、その環境でどのようにリモートワークを実施するのか例示しながら展開していたため、2020 年 4 月に緊急事態宣言が発令された際も、慌てることはなかった。 COVID-19 対策が必要になった時点で数千人規模のリモートワークに対応な環境が整っていたそうだ。 

「今回の COVID-19 禍では、日々寄せられる多くの情報を社内に周知するため、サイトを利用しました。また、非常時がゆえに必要となる普段であれば認めていない例外的な運用の申請・管理にはフォームを活用。フォームは 1 時間程度で作れる上、入力された内容がスプレッドシートに自動的に反映されるので、集計や管理の手間が大きく軽減されたと評価しています。そして何より Google Meet ですね。社内の会議はもちろん、アカウントを持っていない外部の方であっても Web ブラウザから簡単にゲスト参加できるのは非常に便利です。また、セキュリティや安定性の面でも満足しています。細かな話ですが、会議中の資料の共有にあたり、ドラッグ&ドロップしただけで先方にファイルが送信されてしまうようなツールなどもありますが、Google Meet では外部へのファイル共有を制限できるので安心です。また IT 部門の視点としては、VPN を経由せずともセキュアにビデオ会議ができるので帯域に負荷がかからないのが助かっています。そういえば先日も弊社社長が社外の会議で改めて Google Meet の品質の高さに感動したそうで、わざわざ IT 部門に『やっぱり Google Meet は素晴らしい。ありがとうございます』なんてメッセージを送ってきたということがあったんですよ(笑)」(齋藤氏) 

COVID-19 以後の新しい働き方のサポートを Google Workspace に期待 

働き方改革の流れを受けて、YKK AP グループが取り組んできた次世代 IT 化。齋藤氏は「今回の COVID-19 対応で、その地力、本質が見極められたのではないか。Google Workspace が安定して使えるツールであるということを自信を持って言えるようになりました」と胸を張る。 

「今後、リモートワークが当たり前のものになっていく中で、新たな取り組みが必要になっていくでしょう。例えば在宅で働く社員のメンタルのサポートですね。長時間働きすぎていないかなど、リモートワーク環境でどうしても管理が行き届きにくい部分に対して、Google Workspace が手助けしてくれるとありがたいですし、Google にとても期待しているところでもあります。また、これまではフェイス・トゥ・フェイスでの誠意を込めた対応を心がけていたお客さまとのコミュニケーションについても、COVID-19 以降には Googel Meet の活用が求められるようになると実感しています。商談のほか、リモートでの商品説明会など、さまざまな新しい使い方が模索され、実施されていくのではないかと考えています」(齋藤氏) 


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YKK AP株式会社

IT統括部 グローバルITセキュリティ&ガバナンス 室長

齋藤 充宏 氏

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YKK AP株式会社 

窓やサッシなど住宅用・ビル用商品を中心に、設計、製造、施工および販売をおこなうメーカー。ファスナー、 工業機械を取り扱う YKK グループの一員として 1957 年に設立し、1959 年に建材事業をスタート。現在の従業員数は YKK AP グループ全体で 1 万 6,609 名(2020 年 3 月末時点 / 海外含む)。 


*2020 年 10 月、G Suite は新たに Google Workspace としてブランドを刷新しました。

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