コンテンツに移動
アイデンティティとセキュリティ

Gmail の迷惑メールフィルタを理解する

2022年6月3日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/gmail_security.max-2600x2600.jpg
Google Cloud Japan Team

Gmail の迷惑メールフィルタがユーザーの受信トレイを保護する仕組みと、送信者がメール メッセージの配信を最大化するための手順を説明します。

Google Workspace セールスチームへのお問い合わせ

Google Workspace がチームのつながりやコラボレーションをどのように向上させるか、その詳細をご覧ください。

お問合せ

※この投稿は米国時間 2022 年 5 月 28 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Gmail のフィルタ機能と高度なセキュリティ保護機能は、毎日何十億人ものユーザーの安全の確保と作業の効率化に役立てられています。Google は、強力な基盤の構築とシステムの継続的な改善によって、迷惑メール、フィッシング、マルウェアの 99.9% 以上を阻止し、それらがユーザーの受信トレイに到達するのを未然に防いでいます。

迷惑メールフィルタは、不要、迷惑、または危険なメッセージが受信トレイに到達するのを防いで、ユーザーが希望するコンテンツだけを受信できるようにします。Google の保護機能とシステムは、このことを念頭に置いて設計されています。これらのツールが Gmail ユーザーの間で高く評価されている一方で、小売企業、非営利団体、政治団体などの大量のメールを送信する組織(いわゆる一括送信者)からは、メール分類ツールの仕組みについて質問が寄せられることがあります。Gmail の迷惑メールフィルタの仕組みについては一部で誤った認識が広まっていますが、議論の的となった研究機関から問題の研究結果について説明する発表が最近ありました。ここでは、それをさらに詳しく掘り下げてご説明したいと思います。

簡単に言うと、Google では、大規模なユーザー保護を実現するため、ユーザーからのフィードバックを活用した機械学習によって迷惑メールを検出し、大規模なデータセットでパターンを特定して、絶えず変化する迷惑メール戦術に迅速かつ容易に適応できるようにしています。Gmail は何を迷惑メールとしてマークするかを判断するために、AI を活用した複数のフィルタを採用しています。これらのフィルタは、IP アドレスの特性、ドメイン / サブドメイン、一括送信者が認証済みかどうか、ユーザー入力などのさまざまなシグナルを調べます。ユーザーからのフィードバック(ユーザーが特定のメールを迷惑メールとしてマークすることや、特定の送信者のメールを受信トレイに入れるよう指定することなど)はこのフィルタ プロセスの鍵であり、フィルタはユーザーの操作から学習します。

また、コンテンツの受信を希望しているユーザーにメールが確実に配信されるよう、送信者のメール到達率を最大化することも重要です。そのため Google では、Gmail のベスト プラクティスや一括メール送信に関するヘルプセンターの記事など、ユーザーにメールを確実に届けるのに役立つさまざまな無料のツールとリソースを送信者に提供しています。

受信トレイへのメール到達率を向上させるツールとして一括送信者におすすめしているのが、ドメインの状態を確認するための Postmaster Tools サイトです。このサイトには、一括送信を行う場合にどのようにすれば目的の受信者に到達できるかを理解するのに役立つデータや診断機能をご用意していますので、ご確認いただくことをおすすめします。Google は現在、Postmaster Tools で提供する情報の量と種類の拡充に取り組んでいます。

フィルタ機能とセキュリティ保護機能の目的は、ユーザーが受信することを希望しているメールを配信することで、ユーザーの全体的な Gmail エクスペリエンスを最大限に高めることです。Google は今後も、ユーザーが迷惑メールフィルタをさらにカスタマイズできるよう取り組むと同時に、一括送信者のメールが迷惑メールに振り分けられないようにして、受信トレイへの到達率を向上させる方法も模索していく構えです。この分野の最新の成果をお知らせできることを楽しみにしています。


- Gmail セキュリティおよび信頼性担当グループ プロダクト マネージャー Neil Kumaran
投稿先