コンテンツに移動
プロダクトの発表

Modern Computing Alliance の紹介: 将来を予測する最良の方法は自ら未来を作ること

2020年12月22日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/modern_computing_alliance_ecpt9SU.max-2600x2600.jpg
Google Cloud Japan Team

Google Workspace を無料で体験

ビジネス メール、ストレージ、ビデオ会議など、さまざまな機能をご利用いただけます。

登録する

※この投稿は米国時間 2020 年 12 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

過去 20 年間の経験から得られた教訓があるとするなら、物事、特にテクノロジーは驚くべき速さで変化するということでしょう。テクロノジー業界のプロバイダは、新しいハードウェアやソフトウェアを開発し、人々がそれに追い付いてさらに前進できるよう、目覚ましい役割を果たしました。しかし、ユーザー エクスペリエンスは、そういった革新を構成する要素のイノベーションだけなく、複数のシステムがどのように連携するかによっても左右されるようになってきています。

人々の日常生活とビジネスがクラウドに移行するにつれ、テクノロジー スタック全体をシリコンからクラウドまで見渡す必要性が増大していきます。実際のところ、これは技術のシステムとスタックを総体的に考え、現代の相互接続されたインターネット中心の世界でそれらがどのように動作するかを再定義する興味深い機会でもあります。テクノロジー業界はオープンな異種混合エコシステムに向かいつつあり、その結果自由な選択と同時にスタック間での統合が可能になります。この現実は課題であると同時にチャンスでもあります。

この課題の複雑性に対応するには、業界全体にわたる取り組みという形で、新たなレベルの協力が必要になります。テクノロジー リーダーたちは新しい方法で協業し、個人で構想できる製品やブランドの範疇を超えるオープンなソリューションを開発して、すべての人々のためにより優れた、最適化されたエクスペリエンスを作り上げる必要があります。

このたび Google は、Modern Computing Alliance に加盟することを発表いたします。これは、今日の企業が抱えている最大の IT の課題に、「シリコンからクラウドまで」の統合で対処することを目的としたものです。将来を見据えている業界トップ企業と協力することで、互いの間で標準と技術を同期させ、ユーザーは好きなベンダーから高パフォーマンスでクラウド ファーストのコンピューティング ソリューションの供給を受けられ、ベンダーは今日のビジネスに合わせた現代的なソリューションを提供可能になります。このアライアンスの総体的な使命は、エンタープライズのお客様のため「シリコンからクラウドまで」のイノベーションを推進し、今日のコンピューティング プラットフォームにおける差別化を促進して、統合ビジネス ソリューションに新たな選択肢を作り出すことです。

強力なアライアンスには、各参加企業が独自の観点を持ち寄れることが必要です。Modern Computing Alliance の創設メンバーには、シリコンからクラウドまでのスタック全体にわたり、業界屈指の革新的な企業や製品も含まれています。Box、CitrixDell、Imprivata、IntelOktaRingCentral、Slack、VMware、Zoom が Chrome ブラウザ、Chrome OS、Google Workspace に参加する予定です。

Video Thumbnail

共同で現代のコンピューティングを再定義する

「現代のコンピューティング」の意味は人によってそれぞれ異なるでしょう。私にとっては、あらゆるデバイスで場所を問わず統合されたセキュアな環境を実現することです。このクロスデバイス アプリ環境を実現するため、ネイティブの従来型ソリューションよりも高速で応答性が高い、プログレッシブ ウェブ アプリケーション(PWA)を採用します。さらに、デベロッパーはたった 1 回のビルドでゲートウェイなしで配信を行えるため、製品を早く、効率的に市場に送り出すことができます。これらのベスト プラクティスにより、クラウド ファーストの文化とデバイスを備えたコラボレーション可能なワークフォースへ移行でき、IT 部門にとっては完全に統合されたスタック上で全体を見通すことができるので管理が簡単になります。実際のところ、「現代のコンピューティング」はこれらの要素すべてを含み、さらに別の要素も含まれます。

将来に向けた統合ロードマップの作成

今では、問題となるのは「将来はクラウドに移行するのか?」や「どれだけ速く移行するのか?」ではありません。この 2020 年においては、全速力でクラウドに移行することが要求されています。Google はお客様からの直接のフィードバックに基づいて、これらの取り組みを開始しました。これによってクラウドへの移行が促進され、統合されたより適切な選択肢を使用でき、将来の不確定性に対する備えを固められます。

このような理由から、Modern Computing Alliance はメンバー各社の集合的な経験、見識、専門技術を最大限に活用できるように統合ロードマップを作成するとともに、お客様に優れた選択肢を提供し、エンタープライズ コンピューティング市場を発展させる、将来への明確な道筋を打ち立てるために注力します。

Google は、今日のエンドユーザーにとって最も切迫した問題である、次のような課題に対応することを計画しています。

  • パフォーマンス: Google はウェブとデバイスの間での摩擦を軽減し、よりシームレスでユーザー フレンドリーな環境を作り上げるため投資していきます。大きすぎる目標に見えるかもしれません。実際にかなり大きな目標ですが、実現可能です。例として、Google はハードウェア ベースの能力とプラットフォームの最適化を活用して、仮想スタック全体にわたって非常に優れたパフォーマンスを実現し、ネイティブ PWA での動画および音声の品質を向上可能で、その実現を目指しています。

  • セキュリティと ID: Google はより高度なクラウドデータのセキュリティを作り上げ、データ損失防止(DLP)ソリューションを強化します。現在では全世界が相互接続され、私たちはその世界で暮らし、働いています。保護の強化とレポート機能の拡張は必須です。Google のセキュリティと ID のソリューションでは、より厳密な制御とスマートなアクセス許可が可能なため、IT チームはより強力で適切に統合されたクラウドデータ セキュリティとデータ損失防止(DLP)ツールを簡単に使用し、管理できます。

  • リモート作業、生産性、コラボレーション: Alliance はスタック全体にわたるテレメトリの見識を提供することで、分散化が進む労働力の生産性を強化します。従業員がツールと時間を最大限に活用するには、優れたワークフローが必要です。ユーザーとデバイスがどこからでもアクセス可能なことから、IT にとっては透明性、管理の簡素化、分析が必要になります。Google の構築するソリューションでは、シリコンからクラウドまでのテレメトリの見識と分析(データはリモート デバイスに記録されてから自動的に転送され、可視化されます)に加えて、ワークフロー環境の最適化、繰り返しタスクの自動化、システムの効率向上促進についての推奨事項を得られます。

  • 医療: 医療機関は、より優れた医療を患者に提供し、IT コストを削減するため、技術における ROI の改善を必要とします。臨床医は患者と向かい合うことに時間を費やす必要があり、IT システムの操作に割ける時間は多くありません。臨床医の時間を有効に活用するため、Google は病院施設における生産性、効率性、認証を最適化し、遠隔医療アプリケーションのパフォーマンスを強化します。

病院の環境は目まぐるしく、医療従事者は同じ場所(または同じデバイス)に長時間留まっていません。Alliance は臨床医向けに、ユーザーの高速切り替え機能を持つソリューションを構築し、誰もが必要なすべての情報にどこからでも、シームレスかつ安全にアクセス可能にし、規制薬物の電子処方(EPCS)のワークフローのサポートを組み入れます。

ここで取り上げたのは一部の例に過ぎませんが、Google の行うべき取り組みは多く、しかもこれで終わりではありません。スタック全体にわたってビジネスの要求を満たす現代的なコンピューティング システムを構築するため、Google には支援が必要です。

IT 専門家への呼びかけ: Google が新しいイノベーションの波を促進するため支援をお願いします

Alliance のメンバーが揃い、作業を行う準備を整えていますが、皆様からの貴重な意見が不足しています。IT 専門家の皆様が、新たに設立された Modern Computing IT Council の一員となり、新しいイノベーションの時代を作り上げるため支援してくださることが必要です。現在的なコンピューティングの可能性を切り拓く情熱をお持ちの専門家の皆様は、ぜひ参加して意見をお聞かせください。

Modern Computing IT Council に参加すると、次のような利点があります。

  • アクセス: 早期アクセス プログラムに参加し、スタック全体のプロダクト管理チームのメンバーと交流できます。

  • 影響力: メンバー限定のアドバイザリ ワークショップに参加して、ロードマップの成果を作り上げるため支援し、新しいソリューションを最初にテストしてフィードバックを行えます。

  • コミュニティ: 業界最先端の技術企業のエグゼクティブと、ピアツーピアでのネットワーキング、メンターシップ、対話に参加できます。

ロードマップの開発を進めるにあたって、意思決定責任者からのご意見を伺うことで、最も必要とされているソリューションに注力し続けることができます。ぜひ Modern Computing IT Council にご参加いただき、将来のコンピューティングを期待される形で実現できるようご支援ください。2021 年前半には、いくつかのイノベーションについて最初の成果が Alliance から発表される予定です。

-Chrome OS 担当バイス プレジデント John Solomon

投稿先