Google Workspace で築く未来の働き方
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 3 月 2 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
2020 年 10 月に Google Workspace をリリースして以来、グローバル企業から小規模ビジネスに至るまでの多くのお客様から、それぞれのリビングルーム、タイムゾーン、大陸をまたいでつながり、創造し、協力し合う新たな方法について伺ってきました。Google はお客様の声を糧に、高い柔軟性と有用性を備えイノベーションを起こすソリューションによって、未来に向けた開発を行うという使命を果たすべく一層尽力してまいります。また、未来のビジョンを実現するための手段として Google Workspace に信頼を寄せてくださる数百万を超えるお客様と、数十億を超えるエンドユーザーの皆様をサポートしてまいります。
Google Workspace はあらゆる働き方を可能にし、常に変化する世界でさらに大きな成果を上げるためのツールです。本日、この Google Workspace に、新しいイノベーションが加わることを発表いたします。今回新しく加わるのは、現場の従業員向けのソリューション、まとまった時間を確保して業務に集中できるようにする一連の機能、コラボレーションを効率化する強力なツールなどです。
自らの変革から学ぶ
Google がサポートする多くの組織と同様、Google もこの一年の間、パンデミック後の未来の働き方について改めて考えながら、変化、実験、変革を続けてまいりました。Gartner の調査によれば、調査対象の 90% が、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のワクチン接種が広く行き渡った後も、少なくとも部分的に従業員のリモート勤務を許可する予定であると回答しました。今後多くの企業で、在宅勤務と出社勤務を織り交ぜたハイブリッドな働き方が標準になりそうです。
Google は一企業として、協力してイノベーションを起こすことができるとともに、よりインクルーシブで社員の幸福感を高められる新しいハイブリッドなワークモデルの構築を模索してまいりました。特に高い関心を寄せているのが、いわゆる公平なコラボレーション、すなわち地域、役職、経験、言語、デバイス設定にかかわらず、対等に成果に貢献できる機能です。そこで、Google のテクノロジーを拡張し、Google キャンパスの物理的なスペースをよりインクルーシブなものに変えることで、対面で働く社員と「別の場所」にいる社員の差をなくすさまざまな方法を試してまいりました。個人のデスクスペース、会議室、グループ用のコラボレーション スペースなど、至る所から効果的にコラボレーションに参加できる方法を追求しています。
Google の変革の中心となるのが、Google Workspace です。Google Workspace は、柔軟かつリアルタイムに、場所を問わない創造的な仕事と公平なコラボレーションを実現するために、クラウド上で構築されました。機器に触れることなく安全にミーティングを行え、Google AI を使用して、すべての参加者がその場にいるような臨場感のあるインクルーシブなエクスペリエンスを作り出すことも可能な Google Meet Series One ハードウェア キット。さまざまなコンテンツ、人、会話を慎重に結びつけて、インテリジェントな提案を積極的に行うことで、仕事の効率と集中力を高めるという Google の手法。すべての従業員が効果的にビデオ会議に参加できるように、インクルーシブな働き方を推進する、複数言語での自動字幕起こしなどの機能。そのいずれもが、上記の公平なコラボレーションの実現を目的としています。
こうした取り組みはすべて、コラボレーションを強化し、従業員同士の絆を深め、場所や働き方に関係なく、より幸福感を感じられるハイブリッドな働き方を実現するという Google Workspace の使命の一部です。
Google Workspace は、Google のお客様の今後の働き方を計画するうえで中心的存在として位置づけられ、Sony Pictures Imageworks や Airbus のような企業では、変革期において Google Workspace を活用することで、人間味のあるつながりを強化しています。その点について、両社に実際にお話を伺うことができました。
「未来の働き方における次の段階へ向かうにあたり、Google Workspace を使用すればどこにいてもつながりが保てます。スタジオ内だけでなく、世界中の人材ネットワークとも信頼関係を築くのなら、Google Meet が役に立ちます。さらに、リアルタイムの制作ミーティングでアイデアやフィードバックを共有するのに、専らチャットを使っています。チームで創造のための共同作業に Google Workspace は欠かせません。」
- Sony Pictures Imageworks ソフトウェア開発およびシステム エンジニアリング担当バイス プレジデント Mike Ford 氏
「Airbus は、この 1 年間、どのような形で職場復帰を行うべきか検討を重ねてきました。そして、Google Workspace を主役に据え、より柔軟性の高い働き方をサポートしたいと考えるようになりました。2020 年には、Google Meet のセッションを 560 万回行いました。また、現在 7 万以上の共有ドライブを社員同士の連携に活用しています。Google Workspace により、Airbus 社員の働き方は変わりました。このソリューションによりハイブリッドな働き方が実現すれば、この変化は続くでしょう。」
- Airbus デジタル ワークプレイス担当バイス プレジデント Andrew Plunkett 氏
変化の時代にインパクトを与えるビジネスを新たな方法で支援
本日、Google は、働く人々が時間を最大限に利用して対等な立場で協力し合い、より大きなインパクトをもたらすために役立つ新しいツールと機能を発表いたします。また、Assured Controls とデータ リージョンの範囲拡大による新しいセキュリティ ツールも発表いたします。お客様は、Assured Controls により、プロバイダによるアクセスを制御する方法を決定できるようになります。また、データ リージョンの範囲拡大により、データを保存する地理的な場所の選択も可能になります。
現場にも公平なコラボレーションを
看護師や食料品店で働く店員、倉庫の従業員に至るまで、第一線で活躍するエッセンシャル ワーカーは、パンデミック下で重要な、ときには英雄的な役割を果たしてきました。そのような重要な役目であるにもかかわらず、情報を得てやり取りを保つための、知識労働者と同様のコラボレーション ツールやコミュニケーション ツールを利用できる現場の人たちはほとんどいません。その結果、現場で働く人たちは、必要なときに必要な情報を得るために、自分たちの個人デバイスやアプリを使うほかないのです。
今後数週間内に、こうした課題を念頭に構想した Google Workspace Frontline を立ち上げることとなりました。これにより、現場で働く人たちと本社チームが安全かつセキュリティが確保された状態で協業できる、コミュニケーション チャネルやコラボレーション チャネルが用意されます。Workspace Frontline は、Gmail、Chat、ドキュメント、ドライブなどのコミュニケーション アプリやコラボレーション アプリに加え、企業のデータをセキュアに保つことのできる高度なエンドポイント管理といったビジネス仕様のサポートとセキュリティ機能を備えたカスタム ソリューションです。
また、ビジネスチームにとっても Google スプレッドシートやドライブから直接カスタム AppSheet アプリを簡単に構築できるようになったので、現場の人たちは、現場でのデータ収集や安全上のリスクの報告、顧客リクエストの管理などの業務をデジタル化し効率化できるようになります。現場と本社チームとの間のギャップが埋まり、現場で働く人たちは、一番いい状態で作業を行うのに必要な情報を、どのデバイスからでも安全に取得できるようになります。
時間と労力を管理
誰もが貴重な時間を節約できるように、Google アシスタント機能が付いた Google Workspace の一般提供を開始しました。仕事のカレンダーの次の予定を Google に尋ねて、会議にすばやく参加したり、メッセージを送信したりできます。Google アシスタントは現在、サポートされたモバイル デバイス上の Google Workspace で利用でき、スマート スピーカーや Google Nest Hub Max のようなスマート ディスプレイの場合は、ベータ版をご利用いただけます。Google Workspace をご利用のお客様は、こちらでこの機能を有効にする方法をご確認ください。
時間管理に関して、最近の労働環境では、仕事とプライベートとの両立が難しいといった面が多く見受けられます。背景には、多くの労働者が従来の一日労働ではなく、2 時間就業、4 時間就業というように時間を限った「スプリント」体制で働いているということがあります。柔軟なハイブリッド モデルを採用する企業が増え、こうした傾向が今後も続くと予想されるため、誰もがワークライフ バランスを改善し、時間を有効利用するためのツールを必要とするようになるでしょう。
今後数週間のうちに、業務時間と勤務場所を簡単に共有でき、かつ最も重要なものに一番時間を割けるように、各種機能を Google Workspace に統合して発表します。業務時間の区分機能、定期的な不在予定の入力機能、位置表示機能などの機能が追加されるので、自分の勤務状況と勤務場所を同僚と共有できるようになります。また、新しいイベントタイプである Focus Time を使用すれば、こうしたイベントの時間中に通知を制限して、気を散らす要素を最小限に抑えることができます。勤務状況と勤務場所はすべて、チームがカレンダー、Meet、Chat、Gmail を使用している間、Google Workspace 全体でシームレスに表示されます。また、Google Workspace のユーザーは時間に関する分析情報(マネージャーではなく従業員にのみ表示される)を利用できます。これを利用すれば、自分の優先順位と実際の時間の使い方を比較し評価することができます。
公平なコラボレーションをすべての社員に
15 年前に他社に先駆けてリアルタイムのドキュメント編集機能を開発して以来、コラボレーションは Google Workspace の基盤となっています。今後数か月かけて、さまざまな方法でコラボレーションを誰にとっても公平で、よりアクセスしやすいものにしていきます。まず、会議室では Google Meet ハードウェアを使用し、自宅では Google Nest Hub Max を使用する、というように、複数のデバイスを組み合わせて会議を開く人向けに、Google Meet で 2 台目のディスプレイを追加できる環境を開発中です。この新しい 2 台目のディスプレイを追加できる機能を使えば、場所を問わずあらゆるデバイスから、チャット機能やアンケート、Q&A などの Google Meet 環境に、完全な権限で参加することができます。
また、モバイル デバイスを使って会議に参加する人専用に、小さな画面でも大きなインパクトを与えやすいように工夫しています。モバイルのタイル表示を導入し、一度により多くの人々を表示できるようにしたほか、Meet モバイルでは分割画面やピクチャー イン ピクチャーに対応しているので、会議中のスレッド表示を見逃すことなく、シームレスにチャットし、Gmail を閲覧できます。モバイルでも背景の変更、Q&A、アンケートをサポートしているので、外出先でも生産性と連携を維持できます。
Q&A やアンケート、自動字幕起こし機能(英語、スペイン語、ドイツ語、ポルトガル語、フランス語に対応)の追加により、Google Workspace でのライブ配信も、より強力でインクルーシブなものになります。そしてもちろん、Google は、組織内では異なるグループの人々が連携して働いていることを認識していますので、同じ組織内の複数の Google Workspace ドメイン間でもライブ配信が行えるようになっています。
最後になりますが、チーム間の連携やコラボレーションの方法をさらに充実させるために、Google Workspace Essentials に Chat、Jamboard、カレンダーを追加しました。
共に未来の働き方を考える
2020 年の働き方を一言で表すとすれば、「変化に対して柔軟に」と言えるかもしれません。Google のお客様と Google の社員はこの方法を採用し、急速に変化する世界にあっても物理的な距離を越えてインパクトを与え続けてきたのです。今後も取り組みは続いていきますが、Google Workspace ではイノベーションの促進につながる、柔軟で有用なソリューションの提供に努めることをお約束します。また、場所を問わず、どのようなデバイスでも参加できる、誰にとっても公平なコラボレーションの提供にも力を入れていきます。このミッションは、Google が 10 年以上にわたって追及してきたものであり、今後もお客様やユーザーの皆様と連携してミッションの実現に尽力してまいります。
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- Google Workspace 担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー Javier Soltero