スプレッドシートの達人から戦略アドバイザーへ: AI 搭載の Google スプレッドシートを活用する毎日

Eric Refuerzo
Senior Director, Finance, Google Cloud AI
※この投稿は米国時間 2025 年 11 月 14 日に、Google Workspace blog に投稿されたものの抄訳です。
2 年前、私は Microsoft Office から Google Workspace に切り替えた長年の財務リーダーとしての経験を共有しました。当時は、長年愛用してきた Excel を上回る Google スプレッドシートの能力に驚いていました。
しかし、財務担当ディレクターの役割は進化しています。財務部門は、単なる財務の専門家ではなく、AI 時代に加速している独自のビジネスの現実に基づく分析情報を提供する戦略的パートナーであることが期待されています。
役割が高まるにつれて新たな課題に直面してきましたが、Gemini の能力を通じてそれらに対応できるようになっています。スプレッドシートのデータの分析から組織全体への調査結果の伝達まで、Gemini は日常業務の完了を支援し、最も重要な領域で私の経験を拡大できるようにしてくれます。
すでに使用しているツールに AI を組み込む
私は財務責任者として、データの要約、What-if 分析の実行、視覚的要素の作成に多くの時間を費やしています。専門知識が必要な作業もありますが、そうでない作業もたくさんあります。たとえば、データのクリーンアップと統合は、以前はチームと一緒に手動で行っていた時間のかかる作業です。
Gemini は作業中の環境でそのまま利用できます。つまり、わずか数クリックで AI の助けを借りられるのです。今では、週ごとの費用をまとめたスプレッドシートを四半期末に整理された内訳に変換する数式を記述する必要はありません。Gemini は私が扱う情報に安全にアクセスできるため、AI による分析情報は私のデータとコンテキストを根拠にしています。
Gemini の強みで自身の強みをサポート


分析情報を明確に示す AI 生成のグラフ
Gemini を使用すると、複雑な視覚的要素を数分で簡単に作成できます。バックグラウンドでは、Gemini が Python コードを記述して、必要なものに合わせてカスタムの視覚的要素を作成します。コードで可能なすべてのファインチューニングが必要になることはあまりありません。Gemini はカスタマイズ性を犠牲にすることなく、速度を最大化する落としどころを提供してくれるのです。
過去 1 年間の部門別の予測費用と実際の費用を確認したい場合は、部門別にグループ化された予測値と実際の値を示す棒グラフを作成するように Gemini に指示できます。シートに複数年分のデータが含まれていても、Gemini は私が確認したいデータのみを抽出してくれます。範囲を広げる必要がある場合は、プロンプトをもう一つ作成するだけです。
調査結果をスプレッドシートから会議に持ち込むときも、Gemini が役立ちます。Gemini で重要な分析情報を伝えるグラフを作成して、プレゼンテーションをすぐに準備できます。また、Gemini はデータについて説明するスクリプトを作成したり、会議でリアルタイムのテレプロンプターを提供したりしてくれます。そのため、洗練されたプレゼンテーションをより迅速に作成できます。
安全で具体的なデータでパフォーマンスを改善
AI が最大限に機能するには、適切な情報に適切なタイミングでアクセスできる必要があります。戦略文書、財務ファイル、既存のデータにアクセスすることで、コンテキストに基づくカスタマイズされた出力を得ることができます。Gemini が使用するファイルは指定できます。シートから要約データを抽出したい場合はファイルを参照し、Gemini に情報をコンパイルして新しいドキュメントにエクスポートするようリクエストできます。手動入力が減ることは常にメリットです。
財務責任者にとって、このような情報へのアクセスは懸念事項にもなり得ます。データのセキュリティを完全に確保したいからです。Gemini では、 それが保証されています。Gemini と共有したデータがトレーニングに使用されることはありません。私のデータは、常に私の手元にあります。
Gemini が成長をサポート
生成 AI の目的は、時間の節約だけではありません。最も効果的な場所にエネルギーを再配分することもできます。Workspace アプリ全体で利用できる Gem などの機能により、Gemini は基本的なデータ分析といった日常業務を処理してくれるため、私は長年の経験を活かしてその結果を解釈し、ビジネス戦略の策定に役立てることができます。
-Google Cloud AI、財務担当シニア ディレクター、Eric Refuerzo



