Google Workspace: 金融サービス組織の FINRA コンプライアンスと機能強化を実現

Rupa Patel
Senior Product Manager, Google Workspace
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SIGN UP※この投稿は米国時間 2025 年 7 月 1 日に、Google Workspace blog に投稿されたものの抄訳です。
米国金融取引業規制機構(FINRA)の規則および規制は、投資家の保護、公正かつ秩序立った市場の維持、証券業界の健全性の確保を目的としています。これらの要件を満たさない企業や個人は懲戒処分の対象となる可能性があり、2024 年には 7,500 万ドルを超える罰金が科せられました。Google Workspace は、規制の厳格化が進む世界において、金融機関がデジタル トランスフォーメーションを実現し、イノベーションを推進して、比類のない信頼性とセキュリティを顧客に提供することを可能にする機能を構築し続けています。
このたび Google Workspace は、SEC Rule 17a-4、SEC Rule 18a-6、CFTC §1.31 などの金融サービス規制への対応を含む、FINRA コンプライアンス ソリューションの一般提供を開始しました。このリリースは、規制の厳しいグローバルな業界固有のニーズに応えるための Google の取り組みを反映したものです。
FINRA コンプライアンスのサポート
Google の FINRA コンプライアンス ソリューションは、信頼できるパートナーのエコシステムとの連携により、金融規制における重要な記録保持、管理、監視、監督の要件に対応できるよう綿密に設計されています。このアプローチの中心となるのは、SEC Rule 17a-4(f)(2)(i)(B) および 18a-6(e)(2)(i)(B) の規制に準拠した、書き換え不可、消去不可(WORM)の形式での記録保存です。
FINRA コンプライアンスをサポートする Workspace のコンプライアンス機能には、以下が含まれます。
Gmail、Google Chat、Google カレンダー: これらの主要なコミュニケーション ツールは、コンプライアンスのニーズに応える強力なアーカイブ ジャーナリング機能を提供します。ユーザーに対する透明性を維持しながら電子通信をキャプチャして保存し、重要な記録保持基準を満たすことができます。
Google ドライブ: Google のレコード管理ソリューションは、組織が重要なドキュメントを適切な保持ポリシーで管理し、安全に保管してすぐにアクセスできるよう支援します。
Google Meet: 録画と保存に対応しており、必要に応じて会話と関連アーティファクトをすべてキャプチャして、コンプライアンスに準拠した方法で保管できます。
規制の厳しい業界のお客様にとって、これらの機能はグローバル規模のニーズをサポートするうえで不可欠です。FINRA コンプライアンスへの対応は、規制対象の業種のお客様のニーズに対し、ポリシーとテクノロジーの両面から応えるという Google の継続的な取り組みを表すものです。
たとえば、Gmail は FINRA コンプライアンスをネイティブにサポートしており、さらに金融サービス業などの規制の厳しい業種では、特に機密性の高い情報をクライアントサイド暗号化で安全に保護していただくこともできます。最近では、エンドツーエンドで暗号化された Gmail メッセージを、数回クリックするだけで任意の受信トレイの任意のユーザーに送信できる機能を導入しました。これにより、エンドユーザーは証明書を交換したりカスタム ソフトウェアを使用したりする必要がなくなりました。メールはお客様が管理する暗号鍵を使用して保護され、Google の外部に保存されるため、Google やその他のサードパーティは顧客データを解読できません。これにより、データのプライバシー、セキュリティ、規制基準の遵守が強化されます。
信頼できるパートナーの充実したエコシステムで幅広い業界をサポート
Workspace は一貫してエコシステム ファーストのアプローチを優先しており、新しい FINRA コンプライアンス ソリューションは、そのパートナーシップ戦略の実施を証明するものです。さらに Google は、業界をリードするデジタル コミュニケーション ガバナンスおよびアーカイブ(DCGA)ベンダーと提携し、シームレスな統合と包括的なコンプライアンス機能の提供を開始しました。
AODocs とのパートナーシップにより実現したすぐに使用できるレコード管理ソリューションは、Google ドライブのドキュメント ワークフローとアーカイブの保持ポリシーに対応しており、お客様に最高水準のソリューションを提供しています。
Mimecast、Smarsh、Global Relay は、DCGA 分野のリーダーとして、Google の FINRA コンプライアンス ソリューションを支えています。各社は高度なアーカイブ ソリューションと、それに対する Workspace のコンプライアンスを確保したデータフローを可能にする重要なコネクタを提供しています。
金融サービス業界のセキュリティとレジリエンスに対する取り組みをさらに強化するため、Google は最近、FS-ISAC との新たな共同の取り組みとして、Google 優先報告者プログラム金融サービス部門の設置を発表しました。この連携により、Google の高度な脅威検出機能と FS-ISAC の広範なネットワークおよびインテリジェンス共有が組み合わさり、金融機関における不正行為の防止と検出が強化されます。このイニシアチブは、進化するサイバー脅威に対してプロアクティブに保護対策を進める Google の姿勢を明確に示すものであり、集団的インテリジェンスの活用によってエコシステムの安全性を高めます。
独立機関による太鼓判
Workspace の FINRA ソリューションは、金融機関に最大限の安心感を提供するため、コンプライアンス コンサルティングで信頼の厚い Cohasset and Associates による認証を受けます。独立機関による検証は、金融サービス業界に対する Google の揺るぎないコミットメントの核となり、金融規制機関が求める厳格な基準を満たし、さらにその上を目指す Google の取り組みを強化するものです。
金融サービス業界をサポート
金融サービス業界のお客様からは、コンプライアンスの複雑さ、サイバーセキュリティのリスク、コストを増やすことなく、従業員にグローバルなコミュニケーション ソリューションと直感的な生産性向上ツールを提供したいという声が寄せられています。Google Workspace が FINRA コンプライアンスに対応したことで、金融サービス業界の企業は、1,100 万以上の組織に信頼されている安全で信頼性の高いこのコラボレーション スイートを一段と利用しやすくなりました。
Meet での強制録画などの機能拡充や、金融サービス コンプライアンス規制サポートのさらなる拡大など、今後の展開にご期待ください。Cloud Next 2025 で行われた Google Workspace: Secure and compliant collaboration for regulated industries(規制対象の業界向けの安全でコンプライアンスに準拠したコラボレーション)の概要もぜひご覧ください。より安全で、コンプライアンスに準拠し、レジリエンスと将来性に優れた金融エコシステムを目指すこの取り組みについては、Google までお問い合わせください。