まずは好奇心から: Natura が Google Workspace を活用して新しいコラボレーション アプローチを実現した方法

※この投稿は米国時間 2024 年 10 月 3 日に、Google Workspace blog に投稿されたものの抄訳です。

「これからの仕事は、単調な運用業務を自動化することで、人々が情報分析に集中できるかどうかに左右されるでしょう。Google Workspace と Gemini によって、私たちはこの変化がリアルタイムで起こるのを目の当たりにしています」— Natura、CIO、Renata Marques 氏

スナップショット: ブラジルを拠点とするパーソナルケアおよび化粧品グループの Natura は、ラテンアメリカ 14 か国で事業を展開しており、Avon や Natura 自体を含む世界的に最も認知度の高い美容ブランドを複数所有しています。すべてのブランドを 1 つのコラボレーション / コミュニケーション ソリューションに統合するために、Natura は Google Workspace を導入しました。Natura の事例をご紹介します。

• わずか 6 か月で、以前のソリューションから 900 TB のデータと 20,000 件以上のアカウントを移行。

• 綿密に計画されたチェンジ マネジメント プログラムを通じて、新しいコラボレーション スイートで従業員満足度 80% 以上を達成。

• AppSheet により週あたり 17 時間以上の手作業を削減し、財務チームが価値の高い分析や計画に集中できる時間をより多く確保。

• Google サイトの社内ナレッジベースにより、社内情報の検索時間が 30 分から 5 分に短縮。

ミッションと課題

未来をどう切り拓くのか？
ラテンアメリカの Natura は、創業当初から未来に焦点を当ててきました。当社は、地球上で最も生物多様性に富んだ場所の一つであるアマゾン熱帯雨林の保護の重要性を以前から認識しています。Natura は持続可能な調達と環境への責任に取り組んでおり、イノベーションの重要なプラットフォームとしてブラジルのアマゾンを選びました。私たちは、熱帯雨林を保護しながら高性能な化粧品を製造することは可能だと信じています。
私たちのミッションは、自然、美しさ、テクノロジーへのこだわりを融合し、時代を超えた製品とプロセスを生み出すことです。残念ながら、当社の以前のコラボレーション ツールは、データへのアクセスを一元化して民主化し、チームの効率性を高めるという野心的なデジタル化目標の達成には役立ちませんでした。Natura が成長し、他の企業の買収が進むにつれて、成長を続けるチームが徐々にサイロ化していることに気付きました。
私の入社当時は、世界中の従業員が協力し合い、サポートし合う機会はほとんどありませんでした。チームは時代遅れの手作業プロセスから抜け出せず、面倒なツールを頼りに仕事をこなしていました。他のシニアリーダーたちと Natura のビジョンについて話したところ、私たちは皆、より高い効率性、より鋭い分析、より簡単なコラボレーションを夢見ていることがわかりました。Natura をデータドリブンな企業にし、イノベーションと Natura の成長に必要なデータに誰もがアクセスできるようにしたいと考えました。
しかし、単純に人々に働き方を変えるよう求めたり、全員同時にすべてのデータへのアクセス権を与えたりすることはできませんでした。文化を変えるには、20 年以上使用されてきた遺物を変えなければなりませんでした。そこで、新しい職場文化をサポートするため、従来使用されてきたツールを変更しました。

Google Workspace と AppSheet への移行

私は以前の会社で Google Workspace を使用しており、Natura で新しいテクノロジーを模索していた際に、独自のコラボレーション ソリューションとしてテストすることを提案しました。Natura はすでに Google Cloud のデータ ソリューションを利用していたため、Google が私たちのテクノロジー ビジョンを共有していることは知っていました。その点を考慮したうえで、私たちが探していたソリューションを提供してくれる信頼できる組織だとわかったので、移行することに決めました。

移行作業は容易ではありませんでした。Natura はラテンアメリカの 14 か国で 20,000 件のアカウントを保有しており、以前のソリューションから移行するデータは 900 TB を超えていました。このような大規模な移行を行うには、Google Workspace と、Google Workspace パートナーである Gentrop との緊密な連携が必要でした。彼らのおかげで、複雑な移行をわずか 6 か月で完了できました。

次のステップは、組織文化の変革でした。Natura では好奇心とコラボレーションを奨励しています。そのため、社内トレーニング セッションをサポートし、他のチームメンバーのオンボーディングを担当する最初のパワーユーザーを探しました。移行後 6 か月以内に、トレーニングや能力開発プログラムに参加した従業員の 80% が Workspace に満足していると報告しました。

規模が拡大するにつれ、当社のセキュリティ チームはガバナンスとコンプライアンスの継続的な見直しを行っています。データの共有状況について可視性、さらには制御性が向上し、インフラストラクチャと知的財産の安全性を確保できるようになりました。私たちはこのソリューションに安心感を持っています。セキュリティは常に更新され、設計上も安全なコラボレーション ツールであると認識しているからです。その信頼性のもとに、きめ細かなゼロトラスト制御と継続的なトレーニングを通じて、アプリやデータへのコンテキストに応じたアクセスを適用することで、セキュリティ基準を継続的に強化できます。

さらに、Google Workspace は、ラテンアメリカの財務チームのメンバー 100 名以上を自社のオフィスに招待し、終日のトレーニングを実施しました。彼らは当初、移行についてかなり懸念を示していました。その後まもなく、そのチームメンバーの一人が、AppSheet を使用して月次決算処理の自動化ワークフローを構築しました。この作業は複雑であり、新しい組織を買収するにつれて一層複雑化していました。新しいアプリにより、チームは週に 17 時間以上もの単純作業を削減し、機械的な記録の保存作業ではなく予測などの戦略的な作業に集中できるようになりました。

それ以来、Google Workspace 関連のトレーニング資料やその他の貴重な企業情報は、すべて Google サイトで構築されたナレッジベースに集約されています。組織図からトレーニング コンテンツ、オフィスの設計図まで、あらゆるものを簡単に検索し、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドなどにリンクできます。この合理化されたワークフローにより、トレーニングが加速しただけでなく、ドキュメントの検索にかかる時間を 30 分から 5 分に短縮できました。

今後の展望

Workspace、特に Gemini for Google Workspace に期待する可能性は広がり続けています。Gemini を一度に全員に導入するのではなく、パワーユーザーを対象にベータ版テストを行ってきました。新しい機能を数日間試してもらい、それがどのように作業効率の向上に役立っているかについてフィードバックをもらいます。彼らの意見を参考に、より大規模なロールアウトに向けたビジネスケースを作成します。

私もベータ版テスターですが、新しいプロジェクトを開始する能力が大幅に向上したことを実感しています。真っ白なドキュメントやスプレッドシートの空白のセルを見つめているときでも、Gemini にアイデアの創出やスプレッドシートのテンプレート作成を手助けしてもらえるからです。また、自分では思いもよらなかったような分析的な質問も促してくれます。Natura の全員が独自の AI エージェントを活用して力を発揮できるようになってくれることを期待しています。これからの仕事は、単調な運用業務を自動化することで、人々が情報分析に集中できるかどうかに左右されるでしょう。Google Workspace と Gemini によって、私たちはこの変化がリアルタイムで起こるのを目の当たりにしています。