AppSheet の 1 年の振り返り: AI 搭載アプリと制御の効率性向上
Suraj Poozhiyil
Director Product Management, Business Application Platform, Google Cloud
※この投稿は米国時間 2024 年 12 月 13 日に、Google Workspace blog に投稿されたものの抄訳です。
2024 年は、AppSheet にとって成長と革新の 1 年でした。Google は、強力で革新的なアプリをユーザーが作成するのに役立つ新しい機能やプロダクトをリリースしました。以下の 3 つのイノベーションにより、ビジネス ユーザーと IT プロフェッショナルのどちらも、コードを一行も記述することなくアプリを構築し、プロセスを自動化することができます。
1. Gemini in AppSheet: あらゆる規模の企業における AI 導入の簡素化
特に非技術系ユーザーの間では、コーディング経験が不足していることから、多くの場合、特定のビジネスニーズに対応するカスタムアプリを作成する能力は限定されます。AppSheet では、この課題に対処するために AI を活用したアプリ作成の導入と、AI 搭載アプリの発表を行いました。これにより、技術系および非技術系ユーザーのいずれも大規模なコーディングを必要とすることなく、強力なアプリを構築できます。
Gemini in AppSheet は、頭の中ではビジネスの問題に対する優れたアプリのソリューションがあるものの、どこから構築を始めるべきかわからないというユーザーを支援するものです。Gemini によって、非技術系ユーザーがアプリを作成しやすくなり、より手軽に AI の導入を加速させることができます。いずれも自然言語を使用します。
Gemini in AppSheet では、直感的な AI アシスタンスを使用してビジネス ユーザーのイノベーションの力を解放し、費用対効果の高いアプリやワークフローを生み出します。
Google Cloud Next '24 では、AppSheet を使用して作成したアプリの機能を Gemini が強化する方法についてご紹介しました。これにより、組織のアプリやワークフローの中に AI を取り入れることで、AI の実用的な利用が加速します。反復作業の自動化でも、データからのより詳細な分析情報の取得でも、またはユーザー エクスペリエンスの向上を追求する場合でも、AppSheet アプリの Gemini 搭載機能によって、アプリに Google AI の力を取り込むことが可能です。
AppSheet アプリの Gemini 搭載機能では、AI 導入にあたって簡素化されたアプローチを提供し、既存のワークフローを自動化します。
2. Google Workspace とのインテグレーションの深化
Google では、データを活用してさらに多くのことを実現できるよう、Google Workspace とのインテグレーションを継続的に強化しています。これには、Google Chat 内で直接使用できるアプリの構築、会話への自動化とデータ操作の導入などが含まれます。また、Google ドキュメントでスマートチップを使用して、ドキュメントから離れることなく AppSheet のデータを表示、編集、処理することもできます。AppSheet では、Google Workspace スイート全体でその機能をさらに拡張し、Google スプレッドシート、Gmail、Google カレンダーとのネイティブなインテグレーションも実現できます。
今年、Google は Google フォームと AppSheet のインテグレーションを発表しました。これは、フォームのデータを AppSheet の強力なアプリケーションにシームレスに接続できることを意味します。フォームを通じて提出されたリクエストから承認プロセスが自動的に開始されたり、フォームの回答を使用して AppSheet アプリを強化したりすることを想像してみてください。
3. ビジネスデータを保護するためのガバナンス、セキュリティ、コンプライアンスの強化
昨今のデータドリブンな世界では、IT リーダーはイノベーションと堅牢なセキュリティや規制コンプライアンスとのバランスをとるという難題に絶えず向き合っています。
AppSheet では、強力なガバナンスとセキュリティ機能を組み込んだローコード プラットフォームを提供しています。一元管理されたコントロール センターを想像してみてください。そこでは、すべてのアプリケーションの監視、詳細なアクセスと権限の定義、データ損失防止(DLP)ソリューションを統合したデータ漏洩の防止が可能です。AppSheet の管理コンソールに対する最新の改善により IT 面が強化され、ポリシーの適用、詳細な監査証跡を使用したアプリの使用状況の追跡、GDPR や CCPA などの業界規制遵守の徹底が実現しました。これにより、シャドー IT や費用のかかるデータ侵害のリスクが最小化され、貴重な IT リソースが手動で時間のかかる監視から解放されます。AppSheet があれば、組織は安全でコンプライアンスに準拠した環境を維持しながら、シチズン デベロッパーによるアプリケーションのビルドとデプロイを自信を持って支援できるようになります。Next ’24 で発表したこれらの機能のハイライトをご覧ください。
今年のイノベーションにより、組織は AI の新機能を利用して、自社の企業リソースをさらに活用し、責任ある方法でシチズン デベロッパーによる開発プログラムを拡大できるようになりました。Google では、2025 年に向けてお客様の進化するニーズを把握し、それに応えていけるよう引き続き取り組んでいきます。私たちの目標は、絶えず変化する作業環境の中で企業の繫栄を支援し、革新的なエクスペリエンスを提供し続けることです。
Google Workspace のお客様は、AppSheet と Gemini 搭載アプリのビルダー機能をプランの一部としてご利用いただけます。詳細については、AppSheet のウェブサイトをご覧ください。
-Google Cloud、ビジネス アプリケーション プラットフォーム担当プロダクト管理ディレクター Suraj Poozhiyil