1 年を振り返る: 組織の働き方を変革している 7 つの Workspace イノベーション
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 12 月 9 日に、Google Workspace blog に投稿されたものの抄訳です。
2022 年、Google は、お客様からヒントをいただき、お客様の目標達成に役立つ新機能を 300 個以上提供しました。また、大韓航空などの国際航空会社、Wayfair などのデジタル分野における破壊的革新企業、米国陸軍などの大規模な公共部門のお客様のいずれであっても、Google は、従業員が共同で作業し、より有意義なつながりを築き、時間を最大限に活用しながら、データとユーザーの安全を確保できるよう注力してきました。
ソウルからシアトル、ストックホルムまで、世界中のお客様が Workspace を利用し作業を効率化しているという話を聞くと、嬉しく思います。この投稿では、働き方を変革する Workspace のイノベーションを 7 つご紹介します。
1. スマート キャンバスの機能を拡張することで、共同作業を可能にさせ、仕事の効率を向上させる
デジタル コラボレーションでは、ツールやタブを一日中切り替える必要性をなくすべきです。仕事の流れの中で適切な情報やユーザーが表示されることが、成功と失敗の分かれ目になる可能性があります。そのため、Google は引き続き、次世代のコラボレーションを強化するためにスマート キャンバスに力を注いでいきます。当初から、Google ドキュメントで他のユーザーと共同作業や共同作成を行うことは簡単でしたが、スマート キャンバスでは、アイデアをキャプチャし、それを行動に移すことで、ワンランク上のコラボレーションが可能です。Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドで名前リンクを使用するだけで、アプリを切り替えずに適切なユーザーとデータを集めてインテリジェントなワークフローを作成できます。
今年、Google はスマート キャンバスの機能をサードパーティ製アプリに拡張することを発表しました。これにより、ユーザーは Workspace 内で、Asana、Atlassian、Figma、Salesforce などのパートナーの豊富なデータを利用できるようになります。また、スマートチップとタイムライン ビューを Google スプレッドシートに導入し、シンプルなスプレッドシートをプロジェクト トラッキング向けのパワフルなダッシュボードに変換して、適切なユーザー、データ、分析情報をすべて 1 か所にまとめました。
2. ハイブリッド会議に人間味をもたらすことで、つながりを育み、デジタル疲れを和らげる
世界中の数百万もの組織では、ハイブリッドな勤務形態が定着したものの、オフィス内勤務の従業員とリモート勤務の従業員との間に大きなギャップがあることに気付き始めています。その結果、多くの労働者が、組織からも他の労働者からも切り離されていると感じています。そこで、今年は、実体感のあるつながりによって場所やデバイスの垣根を取り払うことに注力し、それぞれ離れた場所にいるチームメンバーが、物理的に一緒にいるように感じられることを目指しました。
10 月には、ビデオ会議での表現やつながりを促進するために、Google スライドのスピーカー スポットライト機能を発表しました。これにより、プレゼンターの動画を Meet のコンテンツ内に直接配置することで、発言者の話により集中しやすくなります。また、参加場所を問わず誰もがハイブリッド会議に十分に参加できるようにするために、コンパニオン モードをスマートフォンに導入中です。これにより、会議の参加者は、会議の音声と動画を活用しながら、スマートフォンを 2 台目の画面としてチャットや挙手などの機能を利用できるようになります。さらに、Huddly および Logitech 製の AI 搭載カメラに適応フレーミングを導入中です。これにより、会議室にいる全員がリモートのチームメイトからはっきりと見えるようになります。
3. 参加者全員が自分の映像と音声をどこからでも簡単に配信できるようにして、より有意義なつながりを実現する
新しい作業環境では、すべての従業員が働く場所や働き方に関係なく、自分の映像と音声を簡単に配信できる必要性があります。騒々しい空港や、薄暗い喫茶店、Wi-Fi 接続が不安定な場所など、どこからでも会議に参加できるべきです。そのため、Google は Workspace 全体、特に Google Meet でエクスペリエンスの一貫性を確保し続け、誰もが思いどおりに参加できるようにしています。
今年は、ポートレート復元機能、ポートレート ライト機能、自動反響除去機能をリリースしました。これにより、外出中のユーザーでも、ありきたりのウェブカメラや Wi-Fi 接続を使用しているユーザーでも、Meet のビデオ通話中に自分の映像と音声を配信し、能力を発揮できるようになりました。また、自動動画フレーミング機能も Meet に追加しました。この機能は、ユーザーが会議に加わる前に、ユーザーの姿を動画タイルの中心かつ前面に表示されるよう調整するものです。さらに、グローバル チームが各メンバーの希望する言語でつながれるように、字幕の自動生成機能を複数の言語の Google Meet に導入しています。
4. Google AI のおかげで、ユーザーが自分にとって最も重要な情報を見つけて行動できるようになる
デスクやスマートフォンに流れてくる膨大な量の情報を常に把握しておくのは、到底簡単なことではありません。ドキュメントの場合、掘り下げて読むべきドキュメントを判別したり、迅速に重要点を把握する方法を判断したりすることは困難です。そこで今年は、Google ドキュメントにおいて要約の自動生成機能をリリースしました。これにより、ドキュメントの要点をまとめた概要が表示されるため、特に注目すべき重要な情報を優先的にすばやく把握できるようになりました。また、Google Chat における会話の概要機能にも同じアプローチを導入し、聞き逃した可能性のある会話のダイジェストを提供するようにしました。
さらに、簡単に会議についていけるように、Google の業界をリードする AI 機能を使用して、Google Meet 会議の自動文字起こしを実現しています(現時点において英語で利用可能。フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語は 2023 年に利用可能になる予定)。自動文字起こしは、会議についていけなかった参加者や、会議の会話と結果の記録を必要とする参加者にとって、手っ取り早い手段です。
5. Workspace の 1 つの統合ビューでより多くの成果を上げる
従業員、特にナレッジ ワーカーは、メール、チャット、オンライン会議、ハイブリッド会議の間を行き来することに 1 日の大半を費やしています。また、そのすべてのコンテキストの切り替えは大きな負担になります。今年は、ユーザーがより多くの業務を 1 か所で行えるように、Gmail、Chat、Google ドキュメント、Meet を 1 つの統合ビューにまとめ(個人の働き方に基づいてカスタマイズも可能)ました。また、Gmail がこれまで以上に便利になりました。
Gmail は 18 年経てもなお、世界で最も人気のあるメール プラットフォームとして強化を続けています。今年は、検索結果の並べ替えやフィルタリングを行う検索チップにより、すべてのプラットフォームで受信トレイの高速検索を実現しました。
また、チームがアイデアの共有、トピックに関する話し合い、ドキュメントの共同編集、タスクの割り当てを行う専用の場所として、Google Chat のスペースに新しい機能を追加しました。組織が従業員同士のつながりや、従業員と組織全体とのつながりを維持できるようにするために、スペースをより見つけやすくし、スペース内のメンバーシップを 8,000 人に拡大しました。2023 年初めには、ブロードキャスト専用の通知スペースを提供します。
6. コンプライアンスとプライバシーの要件を満たしながら、より安全に作業する
働き方が進化し続ける現代において、セキュリティとプライバシーは、これまでにないほど重要となっており、オフィス内のチームであるか分散したチームであるかに関係なく、すべてのコラボレーションの基盤となっています。Google は、1 日に 150 億件もの不要なメールから Gmail ユーザーを保護しており、迷惑メール、フィッシング、マルウェアの 99.9% 超がブロックされています。セキュリティが適切に実行されている場合、従業員には意識されず、IT チームには負担が掛からないため、組織内の誰もが、より価値の高い作業により多くの時間と注意力を割くことができるようになります。
今年は、世界中の組織がコンプライアンスとプライバシーの要件を満たせるように、主権管理を発表しました。これにより、リージョン間でのデータ移転を制御、制限、モニタリングするための新しい機能を EU やその他のリージョンの組織が利用できるようになります。また、対象となるデータへのアクセスに関するきめ細かいルールを組織が作成できるように、新しい Access Approval をリリースしました。さらに、Google ドライブ、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Meet ですでに利用可能な CSE 機能に加えて、Gmail とカレンダーのクライアントサイド暗号化を発表しました。
ユーザーが組織のデータ共有ポリシーを簡単に遵守できるように、Chat のデータ損失防止(間違ったファイルを共有した場合にリアルタイムで行うアクションの提案)と、内部共有および外部共有をきめ細かく制御するための Google ドライブの新しい信頼ルールを利用できるようにしました。
7. 使い慣れた他のアプリを Workspace に取り込んで、業務用ハブを 1 つ作成する
1 つのアプリや閉鎖的な環境に縛られることを望むユーザーはいません。組織とその従業員は、メール、チャット、ビデオ会議などへの簡単かつ安全なアクセスを求めると同時に、これらのツールを他の重要なアプリとシームレスに連携させることで、顧客との連絡、データの可視化、プロジェクトの管理、クリエイティブなデザインの構築に使用できることを期待しています。
今年も引き続き、Google は Workspace が世界中のユーザーにとって最もオープンで拡張可能な生産性向上プラットフォームになるよう取り組んできました。さらに、Meet と Chat 用の API や Meet アドオン SDK(ともにテスト中で、2023 年初頭に展開します)によって環境を開放し、デベロッパーがサードパーティ製アプリや自己開発アプリと安全に接続することで、Meet エクスペリエンスを強化できるようにしました。また、AppSheet と Google Chat のインテグレーションも発表しました。これによりユーザーはカスタム AppSheet アプリを Chat 内で直接作成して操作できるようになります。加えて、Google は引き続き、パートナーのエコシステムまでスマートチップを拡張しています。これにより、これまでになく充実したデータ、より多くのコンテキスト、そして重要な情報を Google のユーザーが各自の作業の流れに直接追加できるようにしています。
今年のイノベーションは、組織が業務の効率を高め、目標を達成するのに役立つと同時に、従業員が有意義なつながりを保ち、ともに創造、構築、成長することを可能にするものでした。2023 年も、Google はお客様のニーズに耳を傾け、新しいエクスペリエンスを提供し、進化を続ける働き方の未来でお客様が成功できるよう努めていきます。
従業員が既存の環境内で独自の生産性向上ツールをより簡単に選択できるように、Google は今年初めに無料の Google Workspace Essentials をリリースしました。これにより、上位組織の移行がまだでも、誰もが最新のコラボレーションと Workspace を各自の作業チームにもたらすことができます。Essentials Starter を使用すれば、安全なビデオ会議を開催したり、チームメイトとチャットしたり、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドで共同作業したりできます。また、既存のツールを使用しながら、ファイルを変換することなく、これらすべてを実施できます。たとえば、ファイルを一切変換することなく、Microsoft Office のドキュメントや PDF など 100 を超えるファイル形式を保存、共有、共同編集することができます。
従来の生産性向上ツールから切り替えて、Workspace との違いを体験する準備ができている場合は、これまで以上に簡単に使い始めることができます。